
vol.267
流水プールの吸水口に吸い込まれ女児死亡
埼玉県ふじみ野市の市営プールで31日午後、所沢市立小手指小2年の戸丸瑛梨香ちゃん(7)=同県所沢市山口=が流水プールの吸水口に吸い込まれ、約6時間後救助され、病院に運ばれたものの、頭部を強打したことによる脳の損傷で死亡した。
同日午後1時50分ごろ、ふじみ野市大井武蔵野の市営ふじみ野市大井プールの「流水プール」で、「女児が吸水口に挟まれている」と119番通報があった。駆け付けた消防隊員は、ポンプ車でプール内の水を抜き取り、吸水口の奥にあるステンレスのパイプ(直径30センチ、長さ14メートル)を重機で壊して救助にあたった。
吸水口のふたの一部が外れ、針金で補修した形跡があることから、埼玉県警東入間署は安全管理や運営に問題があったとみて、業務上過失致死の疑いで捜査。2日行われた県警の実況見分で、外れたふたを固定していた針金は切れた状態だったことが分かった。
管理業務を下請けしていた「京明プランニング」の現場責任者(36)は事情聴取に対し、「開場前に吸水口のふたを留めていた針金が古くなり、新しい針金に自分で交換した」と話しているという。
京明の佐藤昇社長(48)は同日、「14年ぐらい前に太陽管財から『手伝ってくれないか』と話があった。6〜7年前、現場責任者から『ネジ穴の位置がずれてボルトが使えず補修に針金を使った』と報告を受け、適切に対応するよう指示した。その後の経緯は把握していない。太陽管財とは口頭だけの契約。市の契約約款違反とは知らなかった」と話した。
京明はトラブル時の危機管理マニュアルを現場責任者にのみ渡していたというが、吸水口のふたが外れた場合のマニュアルはなかった。アルバイトの監視員は全員、流水プールの構造を知らず、危険性を認識していなかったとみられている。
事故があった31日、プールにいた京明の現場責任者が県警の事情聴取に「太陽管財の社員」と身分を偽っていたことが分かっているが、佐藤社長は「下請けのマナーだった」と説明した。