
vol.268
イスラエルがレバノン地上戦拡大を決定
[エルサレム ロイター]イスラエルは9日、レバノンでの地上戦を拡大することを決定した。一方イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの指導者は、レバノン南部をイスラエル兵の墓場にすると警告したほか、イスラエルのハイファへのロケット攻撃を強化する構えを示した。
主要国が戦闘停止に向けた国連決議の取りまとめに手間取るなか、この日の戦闘では、イスラエル兵が少なくとも11人死亡したとされる。
ヒズボラ指導者のナスララ師は、テレビ放映された演説で、イスラエルに対して「われわれの土地にとどまることはできない。もしやってくるならば、われわれは追い出す。南部の土地を侵略するシオニストたちの墓場にするだろう」と表明。「戦闘行為の終結を望んでいる。ただし対決の必要があるならば、受けて立つ」などとの姿勢を明らかにした。
またナスララ師は、イスラエルのハイファのアラブ系住民に対して、ヒズボラによるロケット弾攻撃を避けるため避難するよう呼び掛けた。
イスラエル政府は国防・治安閣議で、レバノンでの地上戦を拡大し、国境から20キロ圏のリタニ川まで戦線を広げる計画を承認した。関係筋によると、拡大した地上戦は30日間、続く可能性がある、という。
国連決議は…!?
レバノン紛争に関する国連決議案をめぐって対立状態にあった米仏は5日、合意に達し決議案を国連安全保障理事会に提出した。早期採択の見通しだったが、当事者のレバノンとアラブ諸国の代表で現在非常任理事国のカタールが決議案の修正を要求。8日には米仏とアラブ連盟が協議、9日には米とアラブ連盟(22カ国・機構)の代表が国連安保理の決議案について個別の協議を始めた。
レバノン政府が同国南部に1万5000人の部隊展開を決めたことを受け、レバノン側の「イスラエル軍の即時撤退」要求が修正に反映されるかどうかが焦点なのだが、米国は強力な国際部隊展開までイスラエル軍の駐留を支持する姿勢を変えない。