
vol.268
下北沢開発で区が非公表で道路建設認可申請
世田谷・下北沢の大規模道路建設を含む開発問題で、世田谷区が都に、道路建設の事業認可申請を行ったことが3日、分かった。早ければ9月にも認可される見込みで、区は用地買収交渉などに着手する。申請は非公表で行われたため、開発計画に反対する住民から批判の声も上がっている。
区が申請したのは、下北沢駅の北側に最大幅26メートルの道路をつくる「補助54号線」と、約5300平方メートルの駅前広場整備を含む「区画10号線」の事業計画。
大規模道路建設には「路地の多い街並みの個性が失われる」との反対意見も根強く、一部住民らが区に、事業認可申請を行わないよう要望していた。
しかし区は7月31日、住民らに知らせないまま申請書を都に提出。平成23年度の工事着工に向けた動きを本格化させた。
区交通広場整備担当課は非公表だったことについては「申請段階での公表は過去に例がない。認可された段階できちんと説明する」としている。
地元の建築家らによる「下北沢フォーラム」代表の小林正美明大教授は「申請は寝耳に水。建設的な話し合いの場を求めてきた住民らの意向を無視するもので、許せない」と批判した。
道路建設を支持する地元商店街などの「下北沢街づくり懇談会」の吉田圀吉代表世話人は「ようやく申請してくれた」と評価する一方、「区の説明の仕方には疑問もある。誤解を与えないよう対応すべき」と苦言を呈した。