今週のTOKYO HEADLINE
vol.270
(2006.08/28-09/03)
CONTENTS

[News]
[IT]
[Sports]
[Showbiz]
[Movie]
[Event&Travel]
[Interview]
TOKYO CULTURE
Trend Gear 旬のモノ・コトをお知らせ!!
コレよ、コレ! 腕利き宣伝マンが猛プッシュ!! COLUMN
EVENT&TRAVEL
カテゴリインデックスへ   バックナンバーインデックスへ
ミーソン遺跡。「夏草や、つわものどものが、夢の後…」。圧倒的な廃虚感がすごい。
EVENT&TRAVEL vol.269

麗しのアジアの南

ベトナム
フエ、ホイアン、ホーチミンをめぐる7日間

 ギラギラした夏の太陽に照らされ、大量に汗をかきながら、街を歩き、バスに揺られ、ベトナムを堪能した7日間の旅。美しい古都に滞在し、戦争の傷跡に思いをはせながらも自然がつくり出した景観にため息をつき、廃虚となった遺跡で栄枯盛衰をしのび、ビーチリゾートを満喫。フルムーンフェスティバルでは幻想的な夜に酔い、ホーチミンの雑踏でアジアン・パワーを浴びる。肥沃な大河・メコンのような大きさと豊かさを感じさせる国、ベトナム。体験して、感じて、食べて、人と出会い、アジアを発見した7日間、ベトナムは空はいつも青々と晴れ渡っていた。
取材・文/幸野敦子 撮影/加藤大毅

Hue フエ

フォンニャケーバン国立公演
「夜ご飯もうちの店で食べていってね」。
食堂の手伝いをする少年が、無邪気に声をかけてきた。


 飛行機の窓からは、テレビ番組や写真でしか見たことのなかったメコンデルタの雄大な景色が見えていた。ベトナム航空の直行便で成田空港から約6時間、到着したホーチミン空港で国内便に乗り換え、まずは約1時間半のフライトで中部の古都・フエを目指す。

 今回、最初の目的地となったフエは、ベトナム最後の王朝・グエン朝の都として栄えた歴史的建造物の多い美しい街。ユネスコの世界遺産にも登録され、多くの観光客を引き付けている。しかしその一方、街を流れるフォン川流域はベトナム戦争の激戦地ともなった。それにしてもベトナムの夏は暑い。フエの地ビール『Huda Beer』はバドワイザーのような軽さで、暑さの中でグビグビやるのにちょうどいい。到着後、そのビールを飲みながら、カニスープ、茹でエビ、焼き豚、五目鍋、揚げ魚、チャーハンと、フルコースに近い食事をたらふく食べると、旅の疲れもいっきに吹き飛んでしまう。現地料理は現地で食べるに限る。料理にとってその国の気候風土がいかに大切かを痛感する旨さだ。ベトナム語では「おいしい!」を「モン・グアン」と言うが、日本人にとって正確な発音はかなり難しく、何度言っても現地ガイドに大笑いされてしまう。しかし、食卓に笑いがあるのはいいことだし、旅先では笑われることも重要。できることはトライしたほうが旅はより楽しくなる。コロニアル風の建築が美しい『サイゴン・モリン』ホテルの窓からは、フエの美しい夕景が見えた。

フエからホイアンへ向かう途中の休憩所で、初めて東シナ海を見た時はちょっと感動した。砂浜で遊ぶ少年にカメラを向けると、言葉を交わさなくても笑顔を返してくれた。
 翌日はフエから200キロの道のりを車で移動し、世界自然遺産にも登録されているフォンニャケーバン国立公園を目指す。郊外に出ると、日本とそっくりな田園風景が広がるが、ベトナム名物の三角帽をかぶった人たちが天秤を担いで歩いていたり、牛の群れが道路を渡っていたりと異国情緒もたっぷり。途中で立ち寄った休憩所は、文字通り“何もない”一本の道が延々と続く中にポツンと建っていた。なんてことない景色なのに、思わずシャッターを切らされてしまうのは、日ごろ感じることのないスケール感に出会うと無条件で気持ちが動かされるからだろう。フンニャケーバンに到着しても、空と緑の濃いコントラストに圧倒される。小船に乗り換えて川を上ったところにある鍾乳洞も圧巻で、ほの暗い洞窟の中には、石灰岩が作り出した異型の美が想像を絶する大きさで続いていた。戦争時代、この洞窟は北ベトナム解放軍の隠れ家だったそうだ。彼らは夜になると洞窟を出て川を下り、米軍と死闘を繰り返した。今より大きかった鍾乳洞の入り口は、米軍の爆撃で岩が落下して狭くなったと、ガイドのロクさんがあっけらかんとした口調で教えてくれた。その解放軍のキャスケット帽は、今では現地のお土産物になっている。

 昼ご飯を終えて外に出ると、少年がしきりに話しかけてくる。お土産物の押し売りではないかと当惑していると、実は「昼ご飯がおいしかったら、夜もうちで食べてね!」と、食堂の息子が店の宣伝をしていたのだ。無視して悪いことしたな、コミュニケーションって大切だなと改めて思い、後ろ髪を引かれながらフエへの帰路につく。夜はフエの旧市街にある美しいレストラン『イー・タオ・ガーデン』で宮廷料理を味わい、翌日は、グエン王朝時代をしのぶ寺院や皇帝廟や王宮を訪ね、古都ならではの美しさを堪能。強い日差しに、建物を彩る赤、青、緑、金の極彩色が映え、静けさの中、どこからか風鈴の音が聞こえてくる。街路樹の通りを歩くアオザイを着た細身の女性たちや、観光客を乗せたシクロがゆっくりと走る光景も、この古い街を背景にすると絵葉書のように見えてくる。旧市街に並ぶ店では、今やベトナム名物となったオシャレ雑貨の掘り出し物を見つけることもできる。時間があったらもっともっと楽しめる街だが、翌日は風光明媚なハイバン峠を越え、海辺の街ダナンを過ぎて、一路ホイアンへと向かった。

Hoi An ホイアン

フルムーン・フェスティバルの夜には、ランタンの明かりが旧市街を照らす。通りは暗いが、その分、店先の明るさが際立ってまばゆいばかり。川を流れる灯籠も幻想的。
「水着を買いたい」と言うと、店の奥からビニール袋にぎっちり詰まった水着の束が出てきた。

 ホイアンでチェック・インしたのは、近年著しいリゾート開発の中でも、5つ星の評価を得ているホテル『ゴールデン・サンズ・リゾート』。目の前には300メートルのビーチが続き、コンドミニアム風の作りがプライベート感を際立たせている。ホイアンの中心街までもタクシーで約10分の距離だが、街まで出かけなくても、泳いで、くつろいで、食べて、夜はバーで飲んでと、ホテル内だけで十分に休日を満喫できるリゾートならではのホテルだ。とはいえ、その楽しみは一時お預けにして、翌朝は郊外のミーソン遺跡へと向かう。

 世界遺産にも登録されたミーソン遺跡は、照りつける日差しの中、まさに「夢の跡」をしのばせる廃墟だった。青草が生い茂る原野に、美しい文様や女神像が掘り込まれた壮麗な建築物が点在するこの遺跡は、4世紀後半にチャンパ王朝の王が、シヴァ神を祭るために作ったことに端を発する。現在残っているのは8世紀から13世紀に建てられたものだが、戦時中に解放軍の拠点となったことで米軍の爆撃を受け、破壊された個所もある。それでもそこに立つだけで、無言のうちにいにしえの聖地感が押し寄せてくる。ひんやりとした内部から外を見ると、光と影のコントラストが美しい。ホイアンからは約30キロの道のりだから、ホイアン到着後にミーソン遺跡に立ち寄ることは絶対的におすすめだ。

ゴールデン・サンズ・リゾート
 そしてホイアンに戻れば、のんびりしたくつろぎの時間が待っている。海で泳ぎ、プールで泳ぎ、日陰に並んだベッドで心地良いお昼寝タイムを過ごすのもいい。お散歩コースとしては、ノスタルジックな街並みが続くホイアン旧市街がおすすめ。かつて日本人街があったエリアには、日本人によって架けられた屋根付きの『来遠橋』もある。華僑の人たちの集会所だった『福建会館』や、広東省出身者たちの集会所だった『廣肇会館』などは今でも使われていて、家内安全や商売繁盛を願う地元民たちの参拝が絶えない。異国情緒漂うお香の香りに誘われながら、南国の果物が売られる市場をのぞくのも楽しい。水着を買うために雑貨屋に立ち寄ると、店の奥からビニール袋にぎっしり詰まった水着の束が出たきた。日本ではなかなか探せないような色使いとデザインと安さで、思わず衝動買いをしてしまう。雑貨探しが楽しいのは、ベトナムのどの都市でもいえることだ。

 その旧市街の夜間照明がすべて消され、まばゆいランタンの明かり一色になるのが、有名なフルムーン・フェスティバルの夜だ。陰暦の14日、満月の夜に催されるこのファスティバルでは、川に灯篭が流され、漆黒の川面が光の帯で彩られる。満月に照らされた幻想的な夜は、観光客たちのざわめきの中に溶けていった。

Ho Chi Minh ホーチミン

ユニコーンの島に上陸後、小舟に乗りかえてメコンを進む。強い日ざしも心地いい、アジアの南を感じる瞬間。川で遊ぶ子供たちは、舟が近付くとヒョイと身をかわす。慣れたもんである。
「ベトナム人と日本人は似ている。髪が黒くて、 顔がやさしくて、心があたたかい」

 ホイアンからダナンに戻り国内便でホーチミンに戻ると、街の様相は一変する。ベトナムの首都は北部のハノイにあるが、人口の約10%に当たる8200万人が住むホーチミンは国内最大の都市。商都としてのにぎわいや、日用品から雑貨、食べ物、貴金属までがごちゃまぜに集まった巨大市場の中に立つと、アジアの底力を感じずにはいられない。市場の人たちはなかなか商魂たくましいが、片言の日本語が通じたりするので、話を弾ませるのも楽しい。そんな雑踏のすぐ側に、フランス統治時代の名残を残す美しい建造物が並ぶのも、ホーチミンを一層魅力的な街にしている。

 それにしてもバイクの多さには驚く。ベトナムでは50CCに乗るのに免許が不要なため、若者たちはみな50CCに二人乗りして街を流している。ガイドのロクさんによると、各家庭にはほとんど冷房がないため、夜になると涼を求めてバイクで走り回るのだそうだ。「みんな目的はないの。ただ流してるだけ。それがデートにもなってるんだけどね」と、ロクさんは説明してくれた。

 いよいよ最終日がやってきた。この日は初日に空から見たメコン川を船でクルーズする。ホーチミンからメコン川クルーズの拠点となるミトーまで移動し、船に乗り込み、まずはメコンデルタ最大の中洲である、通称ユニコーンの島に渡る。そこでジャングル観光をしながら、南国の果物を食べたり、ライスペーパー作りを見学したり、珍しい“竜目(ローガン)”のハチミツを試食したりしてから、小船に乗り、マングローブの生い茂る川下りをする。波のまったくない茶色の川を進んでいくと、鳥の声に交じり、子供たちの声も聞こえてきた。なんとこんなところでも子供は川に潜って遊んでいるのだ。それがなんとも気持ち良さそうに思えるほど、ベトナムは暑い。毎日水を片手に歩きながら、大量に汗をかき、空腹になったら旨いベトナム料理をしこたま食べるという、超が付くほど健康的に過ごした時間も今日が最後だと思うと、暑さも名残惜しくなってくる。クルーズに同行した女性ガイドは、ベトナム人は日本人がとても好きだと言った。両者には似ているところがあるのだそうだ。「髪が黒くて、顔がやさしくて、心があたたかい」。彼女の言葉はお世辞半分としても、そう見られることは悪くないと思う。

 異国体験の中にも、同じアジアな心を刺激するベトナムの旅。亜熱帯の果物が熟れて旨そうな香りを発するように、その暑ささえも忘れられない思い出として心に刻まれるだろう。日本から6時間の、アジアの南。ベトナムには旅人を虜にする魔法がある。

すべてが「うまい」
ベトナム料理劇場!

毎食登場の『茹でエビ』
中華料理にも同じような茹でエビ料理があるが、つけるタレがちょっと違う。そのままでもあっさりして十分旨い。皮をむいてもりもり食べよう。

カリっとした『揚げ春巻き』
宮廷料理では、盛り付けの装飾も豪華になる。ニンジンで作られた鳳凰に差してある一口サイズの揚げ春巻き。鳳凰なしでもイケる!

『ハスの実のちまき』
フエ名物のハスの葉っぱにくるんだハスの実入りのちまき。ハスの実は柔らかい栗のような触感。フエに行ったらぜひ食べたい一品。

『ホワイトローズ』
ホイアン名物の『ホワイトローズ』とは、米粉の皮にエビのすり身をのせ、バラの花のように包んで蒸した料理。つるっと旨い。

名物うどん『カオラウ』
これもホイアンの名物。米から作られた太めのうどんを、少しの汁と油にからめて食べる。肉やもやしのトッピングもある。麺好きならぜひ!

メコンデルタのフルーツ
パイナップル、スターフルーツ、マンゴスチン、パパイヤ、モンキーバナナ。パイナップルに塩と唐辛子(中央)をつけて食べると意外に旨い。

『象耳魚のから揚げ』
ミトーの名物料理で、通称エレファントフィッシュのから揚げ。見た目は怖いが、味は淡白な白身。身を野菜と一緒にライスペーパーに包んで食べる。


[News]ウラン濃縮活動の凍結は拒否 プレスリーが「生きている」ことを… 韓国潜入の北スパイ逮捕で盧政権に打撃 自民総裁選3候補の政策揃う 谷垣氏イラン問題に言及 ひき逃げ誤認逮捕で10カ月拘置の男性無罪に シュレッダー事故相次ぐ ダイエー樋口社長が退任 エビちゃんと紗世ちゃんがセクシードレス フタタがコナカを選択 [IT]新型「D-snap」は騒音を消す! auで高速アップロードが可能に [Sports]早実、27度目の甲子園で初優勝 第15回・世界バスケがついに開幕 今季のプレミアリーグは波乱含み!? Vはく奪ユベントスが処分緩和求め提訴 北島、「やってやろうという気になった」 亀田興毅の初防衛戦はあのランダエタに決定! 日本、ブラジルに16連敗 トップリーグ開幕戦はいきなり頂上決戦! 男子100mガトリンに8年間の資格停止処分 東京ヤクルトスワローズ 今月のMIP 8月 [Showbiz]『UDON』が納涼うどん試写会 お騒がせパリス CDデビュー会見で優等生発言 1億円セット燃やします! 映画版『大奥』 岡本綾、獅童の件語らず… アッシャー ブロードウェーにデビュー トム・クルーズが奇行でクビ!? RISING SUN ROCK FESTIVAL ケルティック・ウーマン 追加公演決定 SHIHO、カラダのキレイの秘密を語る “熱っちぃ地球を冷ますんだっ。” ダンスミュージックフェスWIRE 06 [Movie]This Week PICK UP 『マイアミ・バイス』 [Event&Travel]麗しのアジアの南 ベトナム 即ギメ! マンション [Interview]冨岡鉄平(東芝ブレイブルーパス主将) 『グエムル-漢江の怪物-』 監督 ポン・ジュノ パパ・タラフマラ主宰 小池博史 mihimaru GT
PAGE TOP