
vol.270
シュレッダー事故相次ぐ
書類などを細断するシュレッダーに幼児が指を巻き込まれて切断する事故が2件相次いだ問題で、このほかに幼児の切断・負傷事故が5件起きていたことが国民生活センターなどの集計で分かった。
経済産業省は23日、静岡市と東京都で今年3月と7月、いずれも2歳の幼児が指を切断する事故が起きたと公表し、注意を呼び掛けた。だが、同じような事故は以前から各地で起きていた。国民生活センターや独立行政法人・製品評価技術基盤機構などによると、京都府内で平成12年7月、1歳7カ月の幼児が同様の事故で重傷。平成9年には九州北部で女児が人さし指と中指の先を切断。14年には山陽地方で女児がつめを負傷していた。今年1月には都内で11歳の女児が人さし指と中指がつぶれる事故が発生。6月には神戸市で2歳男児が右手の薬指を負傷していた。
経産省は電気製品による事故が起きた場合は1週間以内に報告するようメーカーに指導しているが文具メーカーの団体には、この通達を出しておらず、実態の把握に時間がかかっている。静岡と東京の事故機のメーカーであるアイリスオーヤマ(仙台市)とカール事務器(東京)にも通達は届いていなかった可能性がある。同省は23日、業界団体に対し他に類似の事故がないか報告を求めたが、対応は後手になっている。
事故が相次いだ背景には、シュレッダーの家庭への普及が進んだ一方で、紙の投入口のサイズに基準がないことがあげられる。
アイリスオーヤマの大山健太郎社長は23日、記者会見し、「業務用シュレッダーを2歳の子供が1人で操作することは想定していなかった。反省している」と陳謝した。一方で、同社は事故が起きたものと同タイプの5機種の販売を、在庫がなくなる8月9日まで続けていたことが判明。「まれな事故との認識だった」と釈明した。