今週のTOKYO HEADLINE
vol.270
(2006.08/28-09/03)
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Sports vol.270

東京ヤクルトスワローズ
MIP of this month

今月は…石井一久投手

古田PMのひとこと
技術だけでなく、精神的な部分でもチームに欠かすことのできない存在になっていると思います。これからも若い投手陣のリーダーとして、チームを支えてほしいと思います。

 古田PM率いる東京ヤクルトスワローズは、逆転優勝へ向けた“夏の陣”を戦っている真っ最中。選手たちの疲れがピークに達しているこの時期、石井一久はまさに「夏男」というにふさわしい力投を続けている。
 4年間のメジャー生活を経て、今季からスワローズに復帰した古田PMの盟友は、ここまで20試合に登板して8勝4敗。16日には巨人打線を7回2失点に抑え、6月16日の千葉ロッテ戦から負けなしの6連勝を達成している。
 かつては150km超のストレートを中心に、力でねじふせるピッチングが持ち味だった石井一だが、今季マウンドで見られるそれは一味違う。球速こそ落ちたものの、直球のキレはいまだ健在。これにスライダーやフォーク、チェンジアップ、カットボールなど豊富な球種を織り交ぜ、円熟の技で相手打者を翻弄しているのだ。
 今季のデータの中で特筆できるものは、なんといっても打者数に対する与四死球率の低下だ。渡米前は毎年1割を超えていたものの、今季は0.7割程度まで抑えられている。それでいて奪三振はここまで122(セ・リーグ5位)。スワローズ黄金時代の一角を担った左腕がいかに進化を遂げたかが、これらの数字からも見てとれるだろう。
 さらに今季は夏を迎える前に10kgの減量を行い、スタミナ面の不安を解消したことも大きい。中継ぎ、抑えがフル回転している投手陣にとって、6〜7回までゲームを作れる石井一の存在は「大黒柱」以外の何者でもない。
 そしてスワローズのエースとしてだけでなく、「野球人・石井一久」の活躍にも注目してほしい。多忙なシーズンを送る中、試合のない月曜日には自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組に出演。人気低迷がさけばれるプロ野球の魅力を、ピッチングとトークの両面から伝えている。
 ひょうひょうとした雰囲気は相変わらずだが、大エースとしてのオーラも備わった石井一。「プロの野球を体感したい!」という人は、32歳のベテランが見せる威風堂々とした姿を、しっかりと目に焼き付けておこう。



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