
vol.272
INTERVIEW
台湾&香港芸能界でも大人気です!
『靴に恋する人魚』
ビビアン・スー
日本でこの映画を見てもらえてうれしいよ〜!
日本の芸能界でも、そのキュートさが大人気だったビビアン・スー。日本での活動を“卒業”したビビアンは今、活躍の場をアジアに広げ、女優として歌手として大注目なのだ。
「私、まだ生きているから忘れないでね〜、なんてね(笑)! 千秋さんとは女同士ということもあってよく連絡をし合っていたんだけど、(今回の来日で)久しぶりにキャイーンの2人と会えて、懐かしくて泣きそうになっちゃった。日本にいたときは台湾の家族が恋しくて、台湾に戻ったら今度は日本が恋しくて(笑)」
今回ビビアンが演じるのは、台湾の気鋭女性監督ロビン・リー最新作『靴に恋する人魚』のヒロイン・ドド。
「私がこの仕事を引き受けたのは、やっぱり物語がとても魅力的だったからですね。すごく個性的なお話なんですよ」
ヒロイン・ドドは幼いころに病気で歩くことができなかったことで、靴をこよなく愛するようになった女性。そんな彼女が、本当の幸せを知るまでのスイート&ビターな物語だ。「私自身、人魚姫のお話が大好きだったんです。私は今でも、海に行くと人魚に会えるんじゃないかなって期待したりするんですよ(笑)。海の中には私たちの見えない世界があるかもしれないし、そこには人魚がいるかもしれない。だから人魚がこっそり岸に上がってきたところを、いつか私が見かけることができるかも…って(笑)」
“ちょっと夢見がち”なところは、ビビアンにそっくり?
「そうかも。でも私は、ドドはロビン・リー監督だと思っているんです。この映画そのものが、監督なんですよ。脚本も監督が書いていて、撮影も独特のスタイルで。これまでの台湾映画と違いますよね。だから、最初は監督の欲しい演技のリズムをつかむことができなかったんです。そうしたら監督に“舞台で演技しているとして、前の席3列くらいの人にしか見えないような表情の変化を演じてほしい”と言われたとき、やっとつかめた感じでした」
本作で女優としての存在感を見せてくれるビビアン。一番難しかった演技は?
「ダンカン・チョウさんが演じる夫に、髪を洗ってもらっているとき、夫に気づかれないように“号泣”するシーン。悲劇に遭ったドドが、初めて心の底から泣く、とても感動的な場面なんですけど…声は出しちゃいけないんだけど、顔をグシャグシャにして大泣きする、というのが難しくて。でもあの顔があんまりひどくて、自分では見られなかった(笑)」
でも、なんだか日本にいたときよりさらにキュートになっているんですけど…特別な美容法が?
「ウソ〜、ウレシイー(笑)。秘訣はね、ツバメの巣です。ホントホント。朝ごはんにスープにして、飲むの。2サジでいいんですよ。香港か台湾に行ったときに買ってきて自分でスープを作ればわりと安上がりにできますよ。栄養があるけど太らない(笑)!」
劇中に登場するカラフルでキュートな靴の数々。一番気に入った靴は?
「テントウムシがついている靴が好きでしたね。その靴は監督のものだったんで、下さいってお願いしたんだけど、もらえなかった(笑)。実は、いろんなところから靴を集めたんですよ。監督や私の靴もあるし、靴屋さんから買ったり借りたりして…今回の撮影では、とにかくたくさんの靴が必要でしたから(笑)」
故郷の台湾を拠点に、アジアで幅広い活動をしたい、そんな夢を持って台湾へ帰国したビビアン。
「8年いた日本から帰って、台湾で今のようになるまでは、結構時間がかかったし、大変でした。今、やっと夢がかない始めたというところです。この映画を日本の人に観てもらって“ビビアンはこういうこともできるんだ”って思ってもらえたら、本当にうれしい。そしてまた、いつか日本の映画に出ることができたらいいなと思っています」
フレンドリーな魅力をそのままに、大人の女優として成長した今のビビアンの輝きに、日本のファンも納得するはず。

(本紙・秋吉布由子)