
vol.272
ライブドア事件公判開始
ライブドア(LD)事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載、偽計・風説の流布)の罪に問われた前社長、堀江貴文被告(33)の初公判が4日、東京地裁(小坂敏幸裁判長)で開かれた。
4月末の保釈から約4カ月ぶりに公の場に姿を見せた堀江被告は、トレードマークのTシャツではなく、ネクタイを締めて法廷に姿を見せた。罪状認否では最初、小坂敏幸裁判長から「意見はありますか」と問われると「特にありません」と答えた後、弁護人に「これは罪状認否ですか」と聞き直し、失敗に照れ笑い。直後には厳しい表情に一変し「そうした種類の犯罪をしたことも指示したこともない。最初から悪意に満ちた起訴状の内容で起訴されたことを心外に思う」と検察を批判した。
検察側は冒頭陳述で、堀江被告が宮内被告らに指示して粉飾やうその決算短信の発表などを主導したことを詳述。平成15年10月、投資事業組合を使った自社株売却益の還流システムの報告を受けた際、「そんなにもうかっちゃうの。そりゃーすごいね。じゃあ、上方修正だねえ。その金額、乗せといて。乗せれるだけ乗せないと」と言って了承したと指摘した。
一方、弁護側は冒頭陳述で、「組合は自主的に判断して利益を追求した」と主張し、「組合はダミーで実態はLD」という検察側の構図を否定。宮内被告が経理部門で大きな影響力を持っていたことも指摘した。
また、投資事業組合の運営会社の役員が検察側証人として出廷し、「組合はLDの指示で業務を遂行していた」と証言。LD子会社元役員で元エイチ・エス証券副社長の野口英昭さん=死亡当時(38)=を通じて指示されたと説明した。
5日には第2回公判が開かれ、投資事業組合の運営会社社長が、検察側証人として出廷し、「LD株の売却益で粉飾しているのではないかと思った」と証言した。
社長は「投資事業組合はLD株を市場で売却し、その代金を戻すためだけに作られた。投資事業組合なのに『出資するな』と言われていた。出資ができない投資事業組合は聞いたことがない」とLDが関係した投資事業組合の異質さを証言した。
また、社長は唯一の業務だったというLD株の売買も「元副社長(野口さん)の指示で行っていた」と証言。ライブドアファイナンス元社長の中村長也被告(38)=同罪で公判中=も自身の公判で、「元副社長にLD株の売買を指示していた」と供述しており、証言は検察側の主張に沿う内容だった。