撮影協力=ソトコトLOHAS KITCHEN & BAR/撮影=今井七生(Aflo Dite)
『Lyre & Sonnet』
ギター:村治佳織、コーラス:The Sixteen、指揮:ハリー・クリストファーズ UCCD-1776 3000円(税込)

待望のニューアルバム『ライア&ソネット』10.25発売

 ファン待望の村治佳織のDECCA移籍後第3弾のアルバムがいよいよ10月25日に発売になる。なんと今回はイギリスのトップコーラス・グループの“The Sixteen”とのコラボレーション。
「1、2作目がソロだったから、今度はコラボレーションにしようと。ただギターはバイオリンやほかの楽器とやるとどうしても“伴奏”になってしまいがち。対等にコラボレーションしたい、だったら合唱はどうだろう、と」
 しかし、これは聞いて見ると分かるが、「選曲はアグレッシブじゃないけど、挑戦的(笑)」という村治の言葉通りの仕上がりだ。パッヘルベルのカノン、ボロディンの『ダッタン人の踊り』など聞き覚えのあるなじみやすい曲がある一方で、タレガの『アルハンブラ宮殿の思い出』、テデスコの『ガルシア・ロルカの詩による7つの歌』などのギター曲が入る。なかでもブラジル最大、20世紀最多作曲数を誇るヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ第5番』は圧巻。ソプラノ独唱とチェロのために書かれ、のちにソプラノとギター用に編曲されたこの5番は、ギターの魅力を最大限に伝えてくれる。
「今回初めて、教会の広い空間で、キリストの絵を見ながら宗教曲を聞いて、それがとても気持ちよかったんです。でもこの“清らかな崇拝”の感覚はギターのオリジナル曲にはないものなので、今回でそれを味わうことができてよかった。聞きやすい、受け入れやすい曲のほかにも、かつてのサロンで演奏されたシンプルな編成の曲も何曲かあって、それはすごく親密な感じに聞いてもらえると思います」
 ギターの新しい魅力があふれたこの一枚。クラシックを知らない人にもぜひとも聞いてほしい。

ギター・リサイタル“ライア&ソネット”開催

 このニューアルバムの発売を記念して、東京、大阪はじめ全国4カ所でギター・リサイタルが開催される。“人類のもっともプリミティブな楽器”といわれるコーラス、そして村治の奏でるギターの音は、ぜひとも生で、大気の振動を感じるように、聞いてほしい。東京公演は11月17日東京オペラシティコンサートホールにて。詳細は村治佳織のオフィシャルサイト、http://www.musicachiara.com/dulcinea/にて。