今週のTOKYO HEADLINE
vol.277
(2006.10/16-10/22)
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マヌーフを下し、勝ち名乗りを受ける秋山
Sports vol.277

F1日本グランプリ決勝・現地REPORT

惜別の日、禅譲の時。

“ラスト鈴鹿”を制したのは新王者アロンソ!
シューマッハーはラスト17周で悪夢のリタイア

 10月8日、午後2時。
 気温24度、路面温度28度。天気は秋晴れ。
 今回でいったんピリオドを打つ鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリは、絶好のレースコンディションの中で決戦の火ぶたを切った。
 フロントローにはポールポジションのマッサ、2位ミハエル・シューマッハーのフェラーリ勢。セカンドローはトヨタ、3列目はルノー、そして4列目はホンダ。前日に行われた予選の結果、先頭グループのスターティンググリッドは、きれいにチームごとに分かれた。
 同ポイントで日本GPを迎えていたM・シューマッハーとフェルナンド・アロンソ(ルノー)の一騎打ちは、圧倒的に皇帝が優位。この場所で6度の栄冠を勝ち取っている鈴鹿マイスターは「今回を過去最高の日本GPにしたい」と、7度目の優勝へ向けて磐石の態勢でレースに臨んでいた。
 スタート直後は5番手のアロンソが素早い反応でポジションを1つ上げるも、フロントローのフェラーリ勢はキッチリとワンツーを死守。3周目には早くも、M・シューマッハーが同僚のマッサをかわしてトップに立った。負けじと猛追するアロンソは、次々とトヨタ勢、そしてマッサを抜き2番手に浮上。しかしその間、2位以下との差を離していた皇帝は悠々と首位を快走していた。
 レース中盤まで、両者の差は約5秒。まるでグランプリ全体が、皇帝の退位を祝福するウイニングランの様相を呈していた。
 しかしレースが終盤戦に突入すると、鈴鹿の女神は顔色を一変させる。残り17周、M・シューマッハーが最後のピットストップ。前の周回でピットに入ったアロンソより0.2秒の遅れがあったものの、7.4秒でコースに飛び出す“いつも通り”の完璧なピット作業でコースへ復帰した、はずだった。
 1、2コーナー、S字、逆バンク、ダンロップコーナー。皇帝は順調に難関をクリアして、デグナーカーブへ入った。しかしその時、突如としてマシンが悲鳴を上げた。白煙とともに、248F1はみるみるスピードを落としていく。久しく見ることのなかった、M・シューマッハーのエンジントラブルだった。モニターには、呆然とうなだれるフェラーリのクルーたちが大写しにされる。あまりに残酷な光景は、ひとつの時代が終わりを告げたことを端的に物語っていた。
 数秒後。コース外で息を引き取る跳ね馬を横目に、アロンソのマシンが走り抜けていった。こうなると、新王者を脅かす者は誰もいない。アロンソは2位マッサを10秒以上引き離し、意気揚々とチェッカーを受けた。次のブラジルGPで8位以内に入れば、連覇達成。最高のシチュエーションで日本GPを終えたスペインの英雄は、マシン上で“鶴の舞”を披露。「今日の優勝は、なんて素晴らしい驚きだろう!」と、歓喜を爆発させた。
 不本意な形で決戦に敗れたM・シューマッハーは、それでも毅然としていた。デグナーカーブから戻ると、落胆するピットクルー1人1人に慰めの言葉を投げかけた。レース後には「我々は素晴らしいチームだ。25ポイント差がついていたカナダGPから、優勝を争えるところまで来られたことを誇りに思う。今日も我々はベストを尽くし、私はエンジンが壊れるまでレースをリードしていた。しかし、これがF1だ。(ドライバーズ争いに)私は敗れた。ライバルのリタイアを願ってまでタイトルは欲しくない」と終戦を告げるコメントを残し、もう二度と走ることのない鈴鹿サーキットをあとにした。

スーパーアグリ琢磨&左近は価値あるダブル完走

 スーパーアグリの日本人ドライバー2人が、“最後の鈴鹿”で奮起した。「やれることはすべてやった」と鈴木亜久里代表が語るように、現時点でチームが持つポテンシャルを出し切り、佐藤琢磨は15位、山本左近は17位。今季初となるダブル完走を果たした。
 佐藤は「ラスト数周はずっと走っていたい気持ちでした」と、達成感あふれる表情でコメント。ピットイン時の停電や終盤のスピンなど、数々のトラブルを乗り越えた山本も「母国で完走という目標が達成できてうれしいです」と、初めての日本GPを振り返っていた。

RESULT
1
アロンソ
ルノー
10
ロズベルグ
ウィリアムズ
2
マッサ
フェラーリ
11
デ・ラ・ロサ
マクラーレン
3
フィジケラ
ルノー
12
バリチェロ
ホンダ
4
バトン
ホンダ
13
ドーンボス
レッドブル
5
ライコネン
マクラーレン
14
リウッツィ
トロ・ロッソ
6
トゥルーリ
トヨタ
15
佐藤琢磨
スーパーアグリ
7
R.シューマッハー
トヨタ
16
モンテイロ
MF1トヨタ
8
ハイドフェルド
ザウバー
17
山本左近
スーパーアグリ
9
クビサ
ザウバー
18
スピード
トロ・ロッソ
ドライバーズポイント
RANK
DRIVER
POINT
RANK
DRIVER
POINT
1
アロンソ
126
11
デ・ラ・ロサ
18
2
M・シューマッハー
116
12
トゥルーリ
15
3
マッサ
70
13
クルサード
14
4
フィジケラ
69
14
ウェーバー
7
5
ライコネン
61
14
ヴィルヌーブ
7
6
バトン
50
16
クビサ
6
7
バリチェロ
28
17
ロズベルグ
4
8
モントーヤ
26
18
クリエン
2
9
ハイドフェルド
23
19
リウッツィ
1
10
R・シューマッハー
20
コンストラクターズポイント
RANK
TEAM
POINT
RANK
TEAM
POINT
1
ルノー
195
6
トヨタ
35
2
フェラーリ
186
7
レッドブル
16
3
マクラーレン
105
8
ウィリアムズ
11
4
ホンダ
78
9
トロ・ロッソ
1
5
ザウバー
36
 
 
 


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