今週のTOKYO HEADLINE
vol.279
(2006.10/30-11/05)
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写真:加藤大毅
SPORTS vol.279

TOKYO ATHLETE FILE
VOL.6

古田敦也
東京ヤクルトスワローズ・プレイングマネジャー

 今月の「TOKYO ATHLETE FILE」は、東京ヤクルトスワローズの古田敦也プレイングマネジャー(PM)が登場。監督として、選手として、そして「F-Project」メンバーとして、フル回転でシーズンを戦った就任1年目を振り返ってもらった。

「正直、僕がもうちょっと出なきゃいけないと思っています」

―今シーズンは70勝73敗3分けのAクラス(3位)入りという成績だったわけですが、この結果はどう評価されていますか?

「去年のチームを引き継いで、自分たちに必要なもの、足りなかったものを克服できるようにやってきたつもりでしたが、なかなか成績が伴わなかったですね。そこは僕の至らなさだと思いますし、5割前後の成績しか残せなかった責任は感じています。今年は開幕後に大きく負け越してしまい、やっと1カ月を過ぎたあたりからピッチングスタッフ、打線ともに調子が上がってきて、5月6月にかけて借金を返すことができた。本当はそこから浮上したかったんですけれども、最後まで5割前後できてしまったという印象です」

―今シーズンは打線が本塁打がリーグトップの161本、得点もトップタイの669得点と、非常に強力なものになりましたが。

「去年がリーグ最少得点だったので、劣勢になったときにも跳ね返せるような打線にするのが今季の目標でした。それで2番にリグスを置いたんですが、彼は思っていた以上に活躍してくれたと思います。ただ試合は『この1点が欲しい』という勝負どころでの得点が大切なんですけど、今年は1点差、2点差ゲームをものにできなかった。そういう試合をひとつでも多くものにして、終わったら上にいるというチームを目指していたんですが、ちょっと今年は接戦に弱かったですね」

―また、投手陣は故障者も多い中、メジャー帰りのベテラン3人の奮闘が光りました。

「石井一、木田、高津とね。彼らがいなかったら最下位争いをしてたんじゃないかなって思います。彼らはベテランですけれども、これまで培ってきた経験を生かして、大事な局面で抑えてくれました。それに彼らのトレーニング方法だったり投球術を勉強したいと思っている選手もたくさんいましたし、そういう意味ではいいアドバイザーでもあり、他の選手に対する刺激も与えてくれました。あと投手陣に関して言うと、若手では川島の復帰が大きかったです。僕らとしては彼が元気だったらエース格だと思っていたんですが、今シーズンはケガで投げられなかった。けれども終盤にきてやっと復活の兆しが見えてきたので、これは来年に向けてのいいニュースになりましたね」

―「古田選手」としては、ケガの影響もあり36試合の出場にとどまりました。もう少し試合に出たかったという気持ちは大きかったですか?

「チームとしては『新しいキャッチャーを育てる』という目標があったので、ある程度は若い2人に任せて経験を積ませたいとは当初から思っていたんです。けれども今まで痛めたことのなかった肩を故障してしまいまして。どうにもならなくて、非常に困ったシーズンになってしまいましたね。故障のために、自分が思い描いていたよりも出場機会は減りました。ただしこういうのもタイミングですから、主力がケガした時に若い人が出て、レギュラーを取ってしまえばいいわけです。そういう意味で彼らにチャンスはあったんですけども、2人ともレギュラーをつかんだという位置までは残念ながら来ていないですね。正直、僕がもうちょっと出なきゃいけないと思っています」

―今シーズンは29年ぶりのPM就任ということも注目されましたが、実際に1年を戦い終えた感想を聞かせてください。

「選手だけのころは自分のコンディションを中心に考えていましたけど、監督になると全体も見渡さなければいけないので、やることや考えることは増えました。もちろん時間も取られるようになりましたが、ある程度予想していた範囲ではありましたし、PMというものが『絶対にできない』というものではないと感じましたね」

―シーズンを戦ってみて、PMのメリットはどこにあると感じましたか?

「選手と同じフィールド内でプレーしているという、距離の近さは大きいですね。選手のコンディションや考え方、ケガの具合などがよく分かりますから。また、今までずっと一緒にやってきたメンバーが多いということも利点ですし、PMのメリットは多いと思いますよ」

―選手だけの時代と比べて、考え方などで変わった部分はありますか?

「いろんな選手を優しい目で見られるようになりましたよね。選手だけの時は『そんな甘い考えじゃ無理だよ』ってバッサリ斬るところもあったんです(笑)。けれども、そう言い切ってしまうのはかわいそうだし、監督は分からない人には分かるように教えてあげるという作業をしなければいけない。もちろん競争の世界なんで、最終的に勝ち負けは出るけれど、間違ったとらえ方や考え方をしている人には『こっちのほうがいいんじゃない?』というような話をするようにはなりました」

―また、「F-Project」も今シーズンから本格的に始動しましたが、神宮球場が変わったというイメージはありますか?

「最近はいろんな衣装で球場に来てくれたりして、ちょっとずつ浸透してきたなっていう感覚はあります。イベントは個人的に言うと、春先にやった『メガネDay』(4月22、23日)が印象に残ってますね。これはみんなでメガネをかけて応援しようという企画だったんですが、選手もメガネをかけて入場してくれたりして。ああいう一つの“お題”に対してみんなで一緒にやるというのは、球場全体に一体感が生まれて面白かったです。僕の企画は『パンストDay』とか却下されたものもありますけど(笑)、そこは多少の悪ノリはアリということでやっていますから。来年も『神宮球場に行ったら面白いことがある』と思ってもらえるような空間を作っていければいいですね」

―来シーズンはさらに「強くて面白い」スワローズに期待できそうです。

「チームを強くすることが僕の一番の仕事ですし、自分の専門でもありますから。そこはもちろん、必死に考えていくつもりです。どうしても野球というのは間のあるスポーツなんで、それを埋めるように面白いスタジアムも作っていきたい。その結果、『東京ヤクルトスワローズ』というチームが地域に根付いてくれればいいなって思っていますよ」



(取材・文/本紙・小池龍之)

11月4日、スワローズvs六大学選抜を開催!
明治神宮外苑創建80年記念奉納試合 東京六大学選抜vs東京ヤクルトスワローズ
【日時】11月4日(土)13時試合開始 ※予備日11月5日(日)【会場】神宮球場【チケット料金】全席自由 内野2000円、外野1000円【東京ヤクルトスワローズ公式ホームページ】http://www.yakult-swallows.co.jp/


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