
vol.279
INTERVIEW
ジャクソン5 meets HIPHOP!?
HALFBY
アーティストでDJ、リミキサーやアレンジャーとしてm-floやHALCALIなど数々のアーティストにも関わる。メジャーデビューしてから状況も変わりつつあるが、いまだ耳の肥えた音楽ファンの欲望を満たすレコード屋のバイヤーの肩書きも持つ。そうしたレアなバックグラウンドを持つ、高橋孝博のソロ・プロジェクトHALFBYがニューシングル『HALFBEAT』をリリースした。京都ベースで活動し、海外にもテリトリーを拡大中の彼にインタビューした。
HALFBY(ハーフビー)は、ヒップホップをベースに、ロック、ソウル、ファンクなどさまざまな要素を包み込んだハッピーなサウンドで楽しませてくれる。また、街で耳にする音とリアルタイムに直結してくるのも特徴だ。その理由を尋ねると、DJであることと「バイヤー気質」によるところが大きいと本人。
「レコード屋は、新譜を聞いてセレクトして届けるのが仕事だから、自然と新譜中心に聞くようになりますね。最近、7インチ(アナログ盤シングル)の時代がまた来ていて、月40枚ぐらいは買っているから、自然とロックが多くなって。HALFBY的にどうだなんだろうって思うところがあるけど、もともとそういうのが好きだからしかたないかなって思ってますが(笑)。そうやって買い集めた音源はDJとしてかけるんですけど、それがHALFBYの音作りの始まりやきっかけになっていくことも多いですね。DJするとき、同じサウンド、例えばテムズビートばかりかけるっていうのは無しと思っていて、ヒップホップの後にテムズビートがかかる、みたいなのが好きなんです。それを自然につなげていかないとならないわけで、間にルーツっぽいカントリーだとかカントリーっぽいブレイクビーツだとかを差し込んでいく。HALFBYって、そういうふうに“間にかませる存在”として考えているところがありますね」
さまざまなジャンルのフレーバーを持つ彼のサウンドは、フロアでも自宅のスピーカーでも場所を選ばずに愛されている。この7月にはトイズファクトリーからメジャー第1弾シングル『SCREW THE PLAN』をリリースした。ロック魂を感じさせたこの作品に続いて、25日には第2弾『HALFBEAT』を発表。テレ東系音楽番組「JAPAN COUNTDOWN」の10月度オープニングテーマにもなっているこの曲は、ジャクソン5のような子供ボーカルが印象的。
「前作の『SCREW THE PLAN』は、その前のアルバム『GREEN HOURS』(セカンドロイヤル)の流れのなかで制作したもので、盛り上がっているイギリスシーンを反映したものになりましたね。ただ、そのままやっていくと、次は有名なロックバンドのボーカルの人を呼んで、フィーチャリングしてっていう流れがないとつじつまが合わなくなってきてしまう。それは違うな、と。それで今回のシングルには、大味な感じでロックっぽい要素も盛り込んでいながらも、それを単純に分かりやすい音でやるんではなく、ヒップホップ感を出したり、この子供のボーカルを乗せたりってことを考えたんです」
本作のあとには、シングル2枚のリリースがすでに決定している。その一方で、韓国でのリリースもすでに果たした。北欧でプレーしたときも好感触だった。彼の音はジャンルレスで、ボーダレス。可能性も無限大だ。
「(メジャーになって)たくさんの人に知ってもらえる機会が多くなりましたけど、僕としては僕だけ知られても意味がないと思っているんです。同じレーベルにも同じ感覚でやってる人も多いし、すでに世界で評価もされているんですよね。だから、レーベルごとというか、こういうシーン、ジャンル的に分からないシーンそのものをもっとピックアップしてもらえるようになる存在になれればなと思います。あとは、HALFBYっぽいっていえば、僕が誰か分からなくても『ああ、ああいう感じの音ね、ああいうスタイルのね』ってみんなが分かってくれるような。そんなふうになったらいいですね」

(本紙・酒井紫野)
HALFBEAT / HALFBY
TOY'S FACTORYより発売中 1050円(税込)
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