
vol.282
談合容疑で和歌山県知事逮捕
和歌山県発注の公共工事をめぐる談合事件で、下水道工事を受注した共同企業体(JV)の地元業者選定で主導的な役割を果たしたとして、大阪地検特捜部は15日、競売入札妨害(談合)容疑で、同県知事の木村良樹容疑者(54)を逮捕した。ゼネコン各社の談合から始まった捜査は、自治体トップの刑事責任が問われる官製談合事件に発展した。
特捜部は談合事件で木村容疑者が果たした役割などを詳しく解明。そのうえで、一連の談合で県と業者側との仲介役を務めたゴルフ場経営会社元社長、井山義一容疑者(56)=所得税法違反容疑で再逮捕=から贈られた高級腕時計の趣旨など知事周辺の不透明な金品の流れを追及、収賄容疑での立件を視野に捜査を進める方針。
木村容疑者は調べに対し「談合が以前からあることは知っていた」としたうえで、容疑事実については「よく思い出してからお話ししたい」と供述しているという。
調べによると、木村容疑者は平成16年11月10日に入札が行われた同県岩出市の「紀の川中流流域下水道(那賀処理区)那賀幹線管渠(かんきょ)(シールド)工事」で、元県出納長の水谷聡明(さとあき)容疑者(60)=談合容疑で再逮捕=らと共謀、約3カ月前の知事選で再選に貢献した支援企業の丸山組(海南市)を受注予定のJVに参入させるなど談合し、公正な入札を妨害した疑い。
丸山組会長の田渕利都(としくに)容疑者(80)=同容疑で逮捕=は木村容疑者に対し、16年8月の知事選前に、工事受注について直接依頼していたという。
これまでの調べに対し、水谷容疑者は「知事から『選挙で大変お世話になったのでよろしく頼む。丸山組の言うことを聞いてやってほしい』と指示された」などと供述。水谷容疑者は木村容疑者の指示を受け、丸山組が受注JVに参加できるよう談合の仕切り役だった元大林組顧問、日沖九功(ちかのり)被告(64)=競売入札妨害罪で起訴=に指示していたという。