
vol.282
『硫黄島からの手紙』記者会見
「俳優たちはみんな素晴らしい!」イーストウッド監督絶賛!
クリント・イーストウッド監督と俳優たちは、すべての場面で盛大な拍手に迎えられた。まずは15日。ワールドプレミアとなった日本武道館での試写会では、初めてふれあう日本のファンを沸かせ、上映が終わった後には感動の涙を浮かべた観客たちが、エンドロールに向かって喝采を送った。作品そのものに拍手が沸くのは日本では極めて珍しい光景。その様子を見ていた出演者の伊原剛志は、翌16日に行われた記者会見で「鳥肌が立った」と語った。
『硫黄島からの手紙』は、太平洋戦争末期の硫黄島の戦いを追ったノンフィクション『硫黄島の星条旗』を、映画史上初めて日米双方の視点から描く2部作の第2弾。主演の渡辺謙はじめ、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮らの出演者に、監督は最大の賛辞を送った。「彼らは素晴らしいグループで、それぞれのキャラクターに命を吹き込んでくれた。あまりにも素晴らしいので、明日からでも違う映画をスタートしたい気持ちだよ」。監督との仕事について聞かれた二宮が、「台本にないことを急にやりたくなって、監督に聞くと“いいよ”と言ってもらえた。クリントはずっと味方でいてくれた」と言うと、「自分のアイデアだと言おうと思っていたのに(笑)」と監督がジョークで報道陣を笑わせる場面もあり、今も続くチームワークを感じさせた。加瀬は「完成した映画を見て思い出したのは、アメリカのスタッフとご飯を食べたり、くだらない話をして笑い合ったりしたこと。硫黄島の戦いを、アメリカと日本のスタッフが協力して作ったことは、意味のあることだったなと思いました」と語った。しかし描かれた事実は重く、硫黄島では2万を超える日本兵が命を落とした。内容に関しては、「心が痛くて言葉にならなかった」と伊原。そして渡辺が「日本人の俳優として重い責務を背負わされた気持ちだった。それを出演者たちとクリントと手を携えて全うできた。公開されれば、その思いを多くの人と共有できることを誇りに思う」と、全員の胸の内を代弁した。記者会見直前には、来年の予定だった全米での公開が、あまりの評判の高さに前倒しになったといううれしいニュースも飛び込んできた。12月20日にはNY、LAなどの主要都市で、年明けには全米で拡大公開が決定した。日本での公開は12月9日。敬意を込めて、世界で最初のお披露目となる。