今週のTOKYO HEADLINE
vol.283
(2006.11/27-12/03)
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SHOWBIZ vol.283

INTERVIEW

新たなる“TRF以後”
DJ KOO&YU-KI

今年“TRF Re Vibe!!”が始動し、2月のアルバム『Lif-e-Motions』を経て、今月27日、10年ぶりとなる小室哲哉プロデュースで、ニューシングル『We are all BLOOMIN'』がリリースされる。「らしさ」と「らしくなさ」、アンビバレントな感覚と“プレーン”さが同居するアッパーチューン。それはTRFによる新たな時代の到来の呼び水なのかもしれない。今回は、スタジオワークの中心のDJ KOOとYU-KIに話を聞いた。

「小室さんの曲はいい意味で難しくて、だから表現のしがいがある」 YU-KI
「もっとオープンフィールドなシーンをTRFが作りたい」 DJ KOO

YU-KI(以下Y)「(再始動後に)出すのなら、小室さんとやれたらいいね、やりたいよね、というのはずいぶん前からあったんだよね、自分たちの中では。実現して、お互いのモチベーションも高く、楽しく、そんな感じで作れたかな」

DJ KOO(以下K)「最初にデモをもらったときには、ベーシックなリズムとシンセが1、2個とメロディーしか入ってなかったんですよ。昔は“コレで一体どうなるんだろう”ってなったけど、今は“こうなるんだな”っていう絵が見えるようになった。それはそれぞれの活動の中で成長したということもあるからだと思うし、小室さんが僕らのことをすごく考えてくれているんだなって、その気持ちも感じたな」

Y「小室さんの曲は相変わらずいい意味で難しいんだよねぇ…だから表現のしがいがすごくある。考えて、試行錯誤して、アイデアもわき…というふうに(曲を)作ってくれてるのが分かって、ちょっとニヤっとしちゃったんだけど(笑)、“こう来たか、あはは、じゃああたしはこう歌いまーす”ってKOOちゃんに投げる、でKOOちゃんはKOOちゃんで“俺はこういう感じのをこうして…”って。作詞家、コンポーザー、ボーカリスト、DJがプロとして受け渡すっていう作業だったよね」

K「うん、小室さんの曲ってすごくシンプルで難しいんだけど、レコーディングに入ると(YU-KIが)考えてる地点というかアプローチの仕方と、同じ時系列をたどっているのが分かってタイトだけど充実してた」

Y「小室さんって曲をポンっと投げて後は自分たちで仕上げてねっていうところがあるから…。今回の曲はすごくシンプルだった分、歌い手としてはすごく難しかったかなぁ」

K「シンプルなものをどうにかしていくってのはボーカリストとしてはすごく重要なことだね。たくさん言葉を費やすのじゃなく、一言、二言、ひとセンテンスで伝えようと思ったら本当の思いがどこにあるのか探さなきゃいけないし。それは言葉も音も同じことなんだけど、シンプルなものを1回自分の中に戻して、それをいかにそぎ落として強烈に伝えるか、という。それってシンプルっていうよりも“プレーン”が近いかもね。オムレツもそうだけど、数ある素材の中から必要ないものをそぎ落としていったらそれになった、という。でもその分如実に味が出るようになっている」

『We are all BLOOMIN'』は静かに問いかける、“キミは誰だい?”と。TRFらしいアッパーチューン、リズム、メロディーライン。YU-KIの爽快なボーカルにDJ KOOの痛快なラップ。過去を知るものなら“らしさ”とともに、きっといい意味での違和感を感じるはずだ。DJ KOOが言う「シンプルというよりもプレーン」の意味がそこにある。聞けば聞くほど“らしさ”の中に新しいものへの意思が見え隠れする。それに気付いたとき、きっと背中をゾクリとさせられるだろう。

Y「今の日本でTRFができること、ですか? それは聞いてくれる人、見てくれる人によって違うから…。シンプルに言えば『元気が出る』だとか『楽しい』だったり、ときには『癒される』自分がいたりとか。あとは、私たちは決して20代ではないので(笑)、その辺で年齢関係ないんですけど、って元気を提供できるんじゃないかな」

K「世代を超えるっていったら簡単に言いすぎですけど、子どもにも喜んで聞いてもらえるものを作りたい、ちゃっちいものじゃなくて、ちゃんとクオリティーの高い音楽を提供しなくちゃいけないし、お父さんお母さんたちにも“もう年だから”って範囲を送り手側が作っちゃいけないしね」

Y「そうだね。子どもからおとうちゃん、おかあちゃんにまですごく幅広く選んでもらってることは説明できないくらい感謝すべきことだと思うんですよ。すごくうれしいし、それに答えたい。限界なんて絶対ないと思ってるからどんなことがあっても乗り越えていこうって……あ、なんか体育会系アーティストみたいになってますね(笑)。でもそうやって力になれることを提示したい。それが今の自分たちの役割なんだと思います」

K「TRFも来年は15周年ってことなんですけど、今はすごく音楽がオープンフィールドになってきている。かつてはクラブでしかかかってなかった音楽がカラオケで歌われたりすごく広まって、それがDJやってた人間としてはすごくうれしいんですよ。それがさらに、いろんな意味でもっとすごくオープンフィールドなシーンをTRFが作って、そこにみんなが出入りしてくれたらいいな、と思います」

『We〜』を聞けば、間違いなく、今の音楽シーンが“TRF以後”であることを思い知る。そして、その中でTRFは次の新しい“TRF以後”を歴史に刻んでいこうとしているのだ。



(本紙・土屋季之)

『We are all BLOOMIN'』11/29発売
[CD]AVCD-31095(1050円・税込)
[CD+DVD]AVCD-31094/B(1890円・税込)


「以前のTRFを知らない人にもTRFを知ってほしいと思って」(DJ KOO)、過去の8cmシングル全24タイトルが12cmCD廉価版で、またDVD全8タイトルも同じく廉価版で同時発売(CD900円、DVD2980円[各税込])。TRFの偉業とさらなる飛躍を知るためにもぜひ聞いてほしいラインだ。
同時リリース・YU-KIソロシングル『シロイツキ。』
「TRFのボーカルとして求められてること――それはスポーティーさだったりそういうのだけど、ソロでは自分のやりたいこと、いいたいことをやったという感じ。バンドものが大好きだし、打ち込みの音に乗ってるイメージの強い自分の声が、ギターがフィーチャーされてる曲に乗ったときにどうなるんだろうっていうのがスゴイ楽しみで(笑)。詞もアレンジャーも全部自分で選ばせてもらいました」

『シロイツキ。』11/29発売 AVCA-22946(1260円・税込)


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