今週のTOKYO HEADLINE
vol.283
(2006.11/27-12/03)
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左から。SUNAO(Guitar)1969年生まれ。T.M.Revolution、WILD STYLE、Bluem of Youthなどのツアーギタリストとして活躍するほか、DOGGY BAG、Kinki-kidsなどのレコーディングにも参加/岸利至(Keyboard&Programming)1969年生まれ。プログラマーとしてYMO、布袋寅泰、ORIGINAL LOVEに参加。映画音楽・テレビのテーマ曲の作編曲も多数手掛ける/西川貴教(Vocal)1970年生まれ。ソロプロジェクトT.M.Revolutionで数々のヒットを飛ばし、今年で10年を迎えた/柴崎浩(Guitar)1969年生まれ、WANDSのギタリストとしてデビュー。以後、さまざまなセッション活動のほか、多くのアーティストに楽曲を提供し続けている
TOKYO CULTURE vol.283

驚異の新人バンド
abingdon boys school

とんでもない新人バンドがデビューする。ボーカル・西川貴教、ギター・SUNAO、柴崎浩、キーボード&プログラミング・岸利至という第一線で活躍する一流のミュージシャンたちが「今までの経歴をまっさらにして」バンド“abingdon boys school(アビングドン・ボーイズ・スクール)”を結成、12月6日にド級の衝撃デビューシングル『INNOCENT SORROW』を投下するのだ。

衝撃のサウンドにぶん殴られろ!

 “abingdon boys school”(以下a.b.s)は、「いい年した大人たち」(西川)の新人バンドだ。『NANA』、BUCK-TICKへのトリビュート参加を経て、本格稼動の第一弾としてデビューシングル『INNOCENT SORROW』をリリース。ソリッドでヘヴィ。ドカンと殴られたような衝撃を受けるのは、「いい大人が4人も集まって歯を食いしばって必死になって何かを伝えようとしている」からなんだろう。

「なんかね、そういうのってともするとカッコ悪いみたいに言われるけど」と西川。聞けばバンド結成の経緯からしてa.b.sはなかなかにアツい。

西川(以下西)「この4人、みんな同世代なんだけど、熱くなれるというか、“これいーじゃん!”って思えるようなアーティストだったり楽曲がないなーって。だったら“じゃあ、俺らでやっちゃおうよ”と。そこから、いろんなところにアンテナを張っている人たちに“あ、あれいいよね”って言ってもらえるものを作りたいよねって」

柴崎(以下柴)「『NANA』のころから音楽性に対する会話は始まっていて、BUCK-TICKのトリビュートでの作業を経て、こんなことやりたいなということは日々頭の中にあり、それを具現化する作業になったというか。メロディーはキャッチーなもので、サウンドは、最初の流れからギターサウンドとエディットの入ったギターで、というテーマは漠然とあったんだけど」

 そして結成されたa.b.sが目指す音のキーワードが“音楽の初期衝動”。しかし音楽の初期衝動って何なの?

「うーん、“なんだかすごい”“何コレ?”という感じのもので、分析できるものじゃないんですよ」

「そう、理屈であったらそれは衝動じゃないってこと」

西「脳ミソじゃなく、どちらかと言えば延髄にバシーンと来て…気が付いたら、という…。脳ミソが理解できるようなものじゃなくて、別のところで感じる“何かすげぇ”ものだったり。楽曲の中に何が入ってるとか、どんなことをやってるのか、ということよりも、どれだけその曲に“殴られてるか”という、楽曲が持ってる“殴られ感”が衝動に近いかも」

 その初期衝動の探求の思いはバンド名にも託されている。

西「いい年した大人たちが4人も集まってさ、周りの目も気にせず歯を食いしばってやってる様が、音楽を始めたあのときのマインドに近い気がするなぁって思ってね。今までそれぞれ活動の経験もあるけど、それは関係ない、自分たちを全部まっさらにして始めようという思いを込めてるんです」

 だから“ボーイズ・スクール”。学校の少年たちが、バンドを結成してゼロから活動を始める、そんなマインドだ。リセットして過去の実績を水に流すとは相当の覚悟が必要なのでは?

「いや、あのね、自分のキャリアって文章で書くとキャリアになっちゃうけど、自分の中ではキャリアだとは感じてないんですよ」

西「キャリアに酔ってたらそこ止まりだもんなぁ。“俺、こんなことやってきたんだよ”なんてのは死ぬ前に自分の息子とか孫に語ればいいんであって、もっと上を目指してるのに、“オレの一番よかったのはあのときでよ〜”なんて冗談じゃない!」

 いい年をした大人の少年のようなバンド。これからも“ヘヴィな”音を追求してくれるのだろうか?

SUNAO「ヘヴィな音は好きだけど、ひずんで出る爆音ならヘヴィなんていう安易なヘヴィにはなりたくない。フレーズやアレンジがヘヴィとかね、いろんなアプローチの仕方がある」

西「恐ろしくヘヴィなスケールとか(笑)。今回のシングルに入っている『INNOCENT〜』だって、カップリングの『Fre@K $HoW』に比べればキャッチーに聞こえるかもしれない。でも、シバさんが『INNOCENT〜』でやってるいわゆるプレアビリティーは非常にヘヴィ。そういう音が“歌うまいね、ギターうまいね”じゃなくて、“すげぇ”って言われたい。グッドとかクールじゃなくて、ああ、すげぇ! そこにたどりつけたらいいね」

 大きな少年たちの音の旅は始まったばかりだ。これからもソリッドな音でユーザーを“ぶん殴って”くれるに違いない。



(本紙・土屋季之)

『INNOCENT SORROW』
12月6日(水)リリース 1020円(税込)
[CD収録曲]M1.INNOCENT SORROW
M2.Fre@k $How


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