
vol.292
柳沢発言問題で国会紛糾!! 安倍さん大丈夫!?
柳沢伯夫厚生労働相が「女性は子供を産む機械」と発言した問題の行方は果たしてどうなるのか――。
安倍晋三首相は1月31日、参院本会議での答弁で、柳沢氏の問題について「多くの女性の心を痛めたことに対し私も深くおわびする」と陳謝する一方、柳沢氏を更迭しない考えを強調した。与党内では参院自民党から柳沢氏の更迭を求める声が出たが、首相は同日、自民党の青木幹雄参院議員会長に更迭回避に向けての協力を要請、青木氏も了承した。柳沢氏の辞任を求めている民主、共産、社民、国民新の野党4党は同日始まった今年度補正予算案を審議する衆院予算委員会を欠席、対決姿勢を鮮明にした。
首相は参院本会議での答弁で「柳沢氏の発言は極めて不適切で厳重に注意した。柳沢氏は全身全霊を傾けて職務を全うしてもらいたい」と述べた。柳沢氏も31日夜、記者団に「本当に申し訳ない発言だったとさらに厳しく反省している」とした上で、「私の経験、考え方を何とかこの分野で機能させるよう、ぜひ続けさせてほしい」と述べ、辞任する考えのないことを強調した。
関係者によると、首相は31日午後、青木氏に電話し、柳沢氏続投に理解を求め、青木氏も同調する意向を伝えたという。与党内では、7月の参院選への影響を懸念する参院自民党を中心に「辞めるなら早く辞めたほうがいい」(幹部)との声が噴出していたが、政府与党は、柳沢氏更迭を回避する方針を確認した。
一方、民主、社民、共産、国民新の4党は同日、国対委員長会談を開き、柳沢氏の辞任を求める方針を確認、衆院予算委を欠席した。与党側は「柳沢氏の発言と予算審議は別問題だ」(自民党幹部)として2月1日も衆院予算委を開く予定だが、野党側は、柳沢氏が辞任しない限り審議拒否を続ける構えだ。
代表質問で身内から苦言
国会は1月30日、衆参両院で代表質問を行った。自民党の青木幹雄参院議員会長が「格差が存在することは紛れもない事実だ」と指摘するなど、野党に加えて与党も安倍晋三首相の格差問題に対する取り組みを相次いでただした。
青木氏は「政府はここへきて格差という言葉を避けているようだ」と述べ、施政方針演説で「格差」の言葉を使わなかった首相にクギを刺した。首相は「安定した経済成長で雇用拡大や所得増加という成果を広く行き渡らせることが重要だ」と答えたが、青木氏は質問後、記者団に「『格差がない』と言ったら選挙ができない」と述べ、参院選での過半数維持を目標に掲げる参院側の不安をのぞかせた。
青木氏は質問の中で「あなたには、まだ52歳という若さがある」と首相に呼びかけ、「志を曲げずにしっかりと腰を落ち着け、安倍カラーを出してほしい」と激励もした。ところが、エールに対する答弁がなかったことに、参院側の不満が噴出。青木氏は「答弁(書)に書いてなかったんじゃないの」と平静を装ったが、片山虎之助参院幹事長は記者会見で「(首相は)何か言えばよかったのに。ちょっと拍子抜けだ」と述べた。