
vol.292
外務省元主任分析官・佐藤優被告の控訴棄却
外務省関連の国際機関「支援委員会」に対する背任などの罪に問われた同省元主任分析官、佐藤優被告(47)=起訴休職中=の控訴審判決公判が1月31日、東京高裁で開かれた。高橋省吾裁判長は、懲役2年6月、執行猶予4年とした1審東京地裁判決を支持し、無罪を主張していた佐藤被告側の控訴を棄却した。佐藤被告側は即日、上告した。
控訴審には佐藤被告の上司だった元外務省欧亜局長、東郷和彦氏が弁護側証人として1、2審を通じて初めて出廷。背任罪に問われた支援委からの支出を「外務省が組織として実行したことで、佐藤被告が罪に問われることはあり得ない」と証言していた。
高橋裁判長は、東郷氏が支出の合法性について説得力のある根拠を示さなかった点を挙げ、「証言は考慮に値しない」と判断した。
判決によると、佐藤被告は平成12年3〜6月、日本人の学者らを国際学会に参加させる費用など計約3300万円を支援委から不正に支出させ、同委に損害を与えた。また同年3月にあった、支援委発注の国後島のディーゼル発電施設工事の入札で、予定価格の元となった情報を三井物産側に漏らし、支援委の業務を妨害した。