

vol.292
初戦快勝も・・・アテネ銅メダリスト・井上に16秒殺
KID アマ復帰戦Vならず
「神の子」の五輪挑戦は、ホロ苦い幕開けとなった。
29日の全日本レスリング選手権で、格闘家の山本“KID”徳郁が約7年ぶりとなるアマ復帰戦を行い、男子フリースタイル60キロ級準々決勝でアテネ五輪銅メダリストの井上謙二(自衛隊体育学校)に敗戦。6月に行われる全日本選抜選手権への出場権を手にしたものの、右ひじ脱臼のため救急車で病院に搬送される屈辱を味わった。
初戦を突破して8強入りを果たし、硬さの取れた状態で臨んだ井上戦。しかし積極的に攻め込んだ試合開始直後、落とし穴が待っていた。大学時代に2勝2敗だったというライバルが繰り出した巻き投げを受け、着地の際に右腕を負傷。わずか16秒でフォール負けを喫すると、あらぬ方向に曲がった右腕を押さえ、苦悶の表情でマットを後にした。
思わぬアクシデントで「五輪への道」にはいきなり暗雲が立ち込めたものの、けがの全治は3〜4カ月。全日本選抜にはなんとか間に合う。
試合翌日には、自身のブログで「くやしかった。もっと強くなってやる。とりあえずこの右腕ガッチリ治します」と心境を告白したKID。「五輪メダル奪取」という山本一家の悲願を、まだまだあきらめるわけにはいかない。