
vol.296
日興コーディアルが旧経営陣に31億円の賠償請求
証券大手の日興コーディアルグループ(CG)の桑島正治社長は27日記者会見し、投資子会社の日興プリンシパル・インベストメンツ(NPI)の投資案件をめぐる利益水増しの不正会計問題で、有村純一前社長、山本元前CFO(最高財務責任者)、平野博文前NPI会長の3人に、取締役の善管注意義務違反で総額31億円の損害賠償を請求することを明らかにした。ただ、刑事責任追及は「証拠的に訴訟に耐えるのは厳しい」(弁護士)との判断から見送った。
訴訟にあたって、旧経営陣の法的責任を検証していた日興の責任追及委員会は、平野氏を不正な社債発行操作を主導したと認定する一方、焦点だった有村前社長の責任ついては「直接関与を示す証拠は見つからなかった」(同)として、平野氏の直接上司としての監督者責任を認定するにとどめた。
一方、日興CGが同日に関東財務局に提出した有価証券の訂正報告書の業績修正内容は、すでに公表した2月1日の訂正概要の数値と同じだった。また、訂正にあたってすべての投資案件を再調査した結果、新たな不正会計は見つからず、監査担当のあらた監査法人は同報告書に無限定の適正意見を出した。