今週のTOKYO HEADLINE
vol.297
(2007.03/12-03/18)
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写真:加藤大毅
MOVIE vol.297

INTERVIEW
ミニアルバム『25〜ヴァンサンク〜』で聞かせる自然体

安倍なつみ

安倍なつみが歌と向き合っている。まずは、ミニアルバム『25〜ヴァンサンク〜』を3月14日にリリース。その後、首都圏を中心に5都市12公演のコンサートツアーもスタートさせる。舞台やテレビ、雑誌などでマルチなタレントを発揮している彼女が、今、原点である歌手としての活動に力を注ぐ理由とは? 本人が語る。

好きですね25歳。なぜなのか分からないですけど。

 シリアスな表情で歌に対して感じている思いを語ったかと思えば、大きめのピアスをゆらゆらさせながらケラケラと笑う。くるくると変わる表情に知らず知らずのうちにクギづけになる。なっちこと、安倍なつみ。とてもチャーミングな女性だ。

 デビューのきっかけになった『ASAYAN』出演は16歳の時。その後は、モーニング娘。でスターダムに駆け上がり、04年の卒業までグループの中心となって活躍した。今年、ソロ4年目を迎える。25歳。

「悪くないなって感じですね。私、年齢にこだわっていたときがあるんですよ。17歳のときとか(笑)。セブンティーンっていう響きが大好きで、ずっとこのままでいたいのに!って思いながら20代になって……。でも、最近本当に25歳っていいなって思うんですよ、好きですね25歳。なぜなのか分からないですけど」

 デビュー以来、歌やドラマ、ミュージカル、バラエティー番組などで、さまざまな才能を発揮。実際、歌以外での活躍が目立っていたときもあったが、昨年はシングルを3枚発表。14日にミニアルバム『25〜ヴァンサンク〜』をリリースすることも含め、音楽中心にシフトしている。

「レコーディングの前に、これからのこととか考える時があったんです。それで思ったのが、お芝居やテレビや雑誌の仕事とかいろいろやらせてもらってそれもうれしいことなんですけれど、やっぱり自分は歌が好きだし、これからも歌で何かを伝えていきたいな、いろんな表現をしていきたいな、と。それには、歌を極めていかなきゃ、歌を太くしていかなきゃって思うんですよね」

 ある意味、原点回帰。それとも、自分の再発見。新しい作家や曲、詞との出会いが、考える時間を与え、「歌をやりたい」という強い気持ちに気づかせた。

「モーニング娘。やソロの最初のころは、つんく♂さんの詞や曲で歌わせてもらっていて、歌い方のお手本や歌のテーマなどがあって、私は一生懸命ついていくという感じでした。でも、その後、他の作家さんの作品を歌うようになると、自然と自分で考える部分が多くなったんです。ポンと全然違うところに置かれたときに、『あれ、足りない。何かが欠けてる』って気づいたんです。その時に、私はいろいろな方に支えてもらっていたからこそやってこれたんだって感じました。もちろん今でもたくさんのスタッフさんに支えてもらっていることは変わらないんですけど、自分はどんなにありがたい環境でやってきたんだろうって」

 そう確認してから作られた『25〜ヴァンサンク〜』は、安倍を大きく成長させた。

「私は、いつも頭で考えがちだったんですけど、そういう自分とか、変に気負っていた自分をとっぱらって、1曲1曲と“はじめまして”って感じで向き合ったら、それぞれの曲をありのままの素直な気持ちで受け止められた。だから、自分の中からの表現というか…。心で感じて心で歌えたんですよね」

 自分がどうあるべきかと自然と考えてしまう『大人へのエレベーター』をはじめ、シングル2曲を含む全7曲を収録。愛する人が夢を実現できるようにと後押しする『愛しき人』、別れたくないのに強がる女の子のキモチをストレートに歌う『スイートホリック』など、いろいろな恋模様を聞かせてくれる。

「7つ年下の男性との恋を歌っている『甘すぎた果実』はさすがに背伸びしている感はありますけど、『25〜ヴァンサンク〜』はイントロから気持ちがすーっと入っていけて、不思議でした。この曲は、本当にいい曲で……レコーディング中も、ディレクターさんと『こんなに思える人と出会えるといいね』って話してました」

『25〜ヴァンサンク〜』は、運命の人とめぐり合ったという曲。安倍も25歳のお年ごろだけに、自分と重なるところもありそうで…?

「どの曲に関しても、自分の経験っていうのはないですね。歌うことでいろんな恋愛を学んでいる、といったほうが近い(笑)。私の理想の人ですか? う〜ん、あんまりないんです。ただ、同じことで笑えたりとか、同じものを食べておいしいねって言えるとか、辛いとき支え合えたりとか、苦しいとき一緒に乗り越えたりとか…友達もそうなんですけど、恋愛はそういうのが大事。これからどんなタイミングでそういう人に出会えるか分からないけど、世の中がどうあれこの人と思った時は行っちゃうかもしれないですね(笑)」

 ちょっとした爆弾発言でドキドキさせてくれる彼女だが、4月に入れば「安倍なつみコンサートツアー2007春 25〜ヴァンサンク〜」もスタートする。

「今回は、初の試みでホールを生演奏で回るんです。それに向かって頑張って行きたいです。それに、一生懸命やっていれば何かにつながるという以前のような勢いだけではだめだっていうのも感じているので、1人の人間として女性として、自分をなかから高めていきたいですね」

 1アーティストとしても、一個の人間としてもまだまだ成長中だ。



(本紙・酒井紫野)

『25〜ヴァンサンク〜』
3月14日(水)発売  hachama
【初回生産限定盤】2800円(税込)
【通常盤】2100円(税込)


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