
vol.305
米シティが日興TOB成立 外資による過去最大の買収
米大手金融のシティグループは27日、国内大手大証券の日興コーディアルグループに対するTOB(株式公開買い付け)が過半数を取得する条件に達し成立したと発表した。発行済み株式の56.15%に当たる5億4119万株超の応募があった。シティはすべてを買い取りすでに保有している約5%と合わせ、日興への出資比率を61.08%に引き上げ子会社化する。
同日会見したシティバンク在日支店のダグラス・ピーターソンCEO(最高経営責任者)は「日本屈指の金融グループを作る」と意気込みを語った。一方、日興コーディアルグループの桑島正治社長も「日興の持つ国内ネットワークに根ざしたブランド力と、シティの世界最大級の国際ネットワークの融合で存在感を高められる」と語り、シティの傘下入りの意義を強調した。
外資系投資ファンドはTOB価格に不満を示しており、全株の売却には応じなかったとみられる。シティはTOBに応じなかった株主からの株式取得を目指し、日興の完全子会社化を検討していく考えだ。
TOBによる取得総額は約9200億円に上り、外資による日本企業の買収としては1999年の米GEキャピタルによる日本リースの買収(約8700億円)を上回り過去最大。日興の利益水増しは、外資が国内3大証券の一角を傘下に収めるという日本では過去に例のない大型金融再編へと発展した。
シティは日興の顧客基盤や支店網を活用、個人向けビジネスに本格参入し日本市場攻略を目指す。1500兆円に上る日本の個人金融資産をめぐる国内の大手証券や3メガバンクとの争奪戦が激化するのは必至だ。
(ビジネスアイ)