
vol.306
2兆円超を提示 トムソンがロイターに買収交渉
英大手総合情報グループ、ロイターグループは8日、カナダの総合情報企業、トムソン・コーポレーションから買収の打診を受けて交渉中であることを公表した。買収提示額は約88億ポンド(約2兆1000億円)。企業統合が実現すれば、米ブルームバーグを抜いて世界最大の金融情報企業が誕生することになる。
トムソン側の買収提案によると、統合グループの名称は「トムソン−ロイター」とし、最高経営責任者(CEO)には、ロイターのCEOのグローサー氏が就任する。
その一方で、両社とも「合意に至る保証は何もない段階」とし、交渉の行方がなお未知数であることも強調している。
両グループ合わせた従業員は約5万人となり、売上高は単純合計でも約1兆4000億円という巨額なものになる。発表では、統合が来年までに実現した場合、3年以内に年間5億ドル(約600億円)以上の相乗効果が見込めるとしている。
ロイター通信などによると、世界の金融情報市場の規模は約125億ドルで、シェアの3分の1を占めるブルームバーグがトップ。近年は成長が著しく、ロイターやトムソンとの差を広げている。
だが、シェア11%のトムソンがロイターを買収することになれば、合計で同34%と形勢を逆転できる。しかも、欧州に強いロイターと北米に強いトムソンが組むことで地域的な補完性もある。
ロイターは世界の新聞などに報道ニュースを配信する報道機関。新グループの金融・メディア事業は「ロイター」の名を継承。ニュースの独立性はロイターの原則に従って保っていくという。