
vol.306
3メガバンクグループ「Aa」に格上げ
米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは7日、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行のほか、静岡銀行などの邦銀8行の格付けを最上位の「Aaa」(トリプルエー)に次ぐ「Aa」(ダブルエー)に引き上げたと発表した。
格付けを引き上げたことは、バブル崩壊以降、低下し続けてきた海外での存在感の回復につながると期待されている。特に三菱UFJフィナンシャル・グループなど3メガバンクグループは今後の成長の柱と位置付ける海外での展開で攻めに転じ、収益力でまだまだ大きな差を付けられている欧米の有力銀行を追撃する構えだ。ムーディーズでは「収益の安定性が高まり資本の改善が今後も見込める」(ムーディーズ・ジャパンの石橋克巳アナリスト)とみている。
大手銀行が復帰した「Aa」は、「国際的に活動する銀行に必要な条件」(北山禎介・三井住友フィナンシャルグループ社長)。海外市場で、これまでに比べ低い金利で資金を調達できるようになるほか、知名度で劣る邦銀にとって、「協調融資などの海外プロジェクトに参加しやすくなる」(関係者)などの効果が期待できる。
海外で邦銀は、みずほフィナンシャルグループが昨年11月に三菱UFJに続きニューヨーク証券取引所に上場。三菱UFJが中国の大手銀に出資したほか、三井住友も韓国大手銀と提携するなど不良債権処理に追われ、撤退や縮小を続けてきた海外事業の再構築を急いでいる。 ただ、欧米の有力銀行は大型M&Aを加速。オランダ大手銀のABNアムロを約11兆円で買収することを決めた英大手銀行のバークレイズや、日興コーディアルグループを傘下に収めた米シティグループは、いずれもアジアを中心とした海外強化の戦略を打ち出している。
(ビジネスアイ)