
vol.315
モスク立てこもり事件 パキスタン軍が完全制圧
[イスラマバード ロイター] パキスタンの首都イスラマバードのモスク(イスラム教礼拝所)「ラル・マスジード」立てこもり事件で、パキスタン軍は10日、モスクの敷地内に突入、15時間に及ぶ銃撃戦により、神学生ら50人以上とモスク指導者を殺害した。
内務省によれば、神学生らは地下室で最後の抵抗を試みたが、銃撃戦によって指導者のガジ師が殺害されたという。
銃撃戦で少なくとも8人の兵士が死亡し、戦闘による死亡者は合計約60人に上っている。
内務省報道官は「ガジ師は神学生らによって囲まれて投降せず、銃撃戦によって殺害された」と話した。また、同師殺害後も、生き残った学生の一部は抵抗を続けたという。
日暮れ後まもなく銃撃戦は収まったものの、モスク内の掃討は続き、現地時間午前零時過ぎには2回にわたり爆発音が聞かれた。
軍報道官によれば、作戦は最終段階にあり、モスク内の残り1、2カ所を掃討する必要があるという。
パキスタンのモスク籠城事件で、ブッシュ米政権は10日、ケーシー米国務省副報道官が記者団に対し、「人命の損失をみたい人はいない」としながらも、パキスタン政府の対応について「平和的解決の努力をしてきた。すべての政府には秩序を守る責任がある」と武力鎮圧というムシャラフ政権の対応への支持を明確にした。
2001年の米中枢同時テロを機に、ブッシュ政権はアフガニスタンに巣くう実行グループの国際テロ組織アルカイダと、それを庇護する同国の実効支配勢力、タリバンとの戦いを進めてきた。この作戦の遂行においてムシャラフ大統領は、最前線国家の指導者として不可欠な存在となっている。