
vol.315
ブルドックが買収防衛策発動 東京高裁はスティールに「乱用的買収者」の烙印
ブルドックソースに敵対的TOB(株式公開買い付け)を仕掛けた米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンに対する買収防衛策が発動された。防衛策の発動は日本で初めて。9日に東京高裁が出した差し止め請求の棄却で、「乱用的買収者」の“烙印”を押されたスティールは、最高裁への特別抗告に最後の望みをつないでいる。しかし、窮地を打開する決め手に欠けるのが実情だ。
米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンは10日、ブルドックソースの買収防衛策の差し止め請求が東京高裁で棄却されたことを受け、最高裁に特別抗告したと発表した。防衛策は憲法で定められた経済権の侵害に当たると主張し、憲法問題についての判断を原則とする最高裁の審判を求めることにした。
スティールとブルドックの攻防は、最上位の最高裁で争われる異例の展開となった。
スティールはブルドックの防衛策について「日本の会社法の解釈に誤りがあるうえ、株主平等原則に反し、スティールを不当に差別するものである」と主張している。
買収防衛策が発動された11日の東京株式市場では、ブルドックの株価が、防衛策発動に伴う株数の大幅な増加を嫌気し、4営業日連続のストップ安となった。
市場では「まだまだ値幅制限いっぱいのストップ安で下がり続ける」との見方が大勢。株数が4倍近くに増えるのに伴い、理論上は4日の終値の1479円の4分の1近い370円に下がる可能性がある。スティールへの23億円の支払いで業績が悪化するという売り材料もあり、ほとんど買い手がいない状態で、理論値に近づくまでは下げ止まりそうもないのが実情だ。
(ビジネスアイ)