
vol.318
みすず監査法人が解散 信用失墜の影響が残る
4大監査法人の一角を占めたみすず監査法人(旧中央青山)が31日、監査法人としての業務を終了し、解散した。相次ぐ不祥事で信頼を失い、顧客や所属会計士の流出から解体に追い込まれたのだが、その“消滅”は企業や市場にも大きな衝撃を与えた。監査先や会計士の移管は順調だが、会計監査の信用に与えた影響は残っている。
みすずは、経営破綻し一時国有化されている足利銀行をはじめ、カネボウ、日興コーディアルグループなど、ここ数年の不正会計事件の多くで監査人を引き受け、度重なる金融庁処分や所属会計士の逮捕などで信頼を損ない、自ら解散を決めた。
解散後は理事長ら5人が残る清算法人が、監査調書の保管や訴訟案件などを引き継ぐ。足利銀行の損害賠償訴訟は今月2日に2億5000万円の和解金支払いで和解成立したが、旧山一証券株主による損害賠償訴訟は最高裁で係争中だ。
一方、従来は公表されなかった不正会計が明るみに出るケースも増え、平成19年3月期決算の公表延期や訂正報告が相次いだ。みすずの解体を教訓として会計士のみならず、企業や市場関係者らが一体となって信頼回復に取り組むことが求められそうだ。