
vol.321
現在(いま)を詰め込んだニューアルバム『TODAY』完成
アンジェラ・アキ
アンジェラ・アキがニューアルバム『TODAY』を完成させた。多くの人に愛された前作『Home』が10年間の下積み時代の想いの結晶であったのならば、最新作は現在のアンジェラ・アキのすべてだという。
今の私のすべて―。まさに“TODAY”なアルバムができました
――最新作『TODAY』が完成。楽しんで作った作品だそうですが…
アンジェラ:『Home』は、デビュー直後の制作だったこともあって、今思うと特にサウンド面でもっと追い込みたかったという気持ちが少しあるんです。内容にしても、デビューするまで10年音楽をやってきて、500以上あるなかから選んだ13曲。『Home』はそれまでのベストアルバムって意識が強いです。だから、この『TODAY』がアンジェラ・アキの1枚目っていう気持ちがあって、捨て曲が1曲もない濃い内容にしたかった。そのためにセルフプロデュースになったし。とはいえ、前作でもプロデュースの意識はあったので特に新しいことに挑戦という感じではなかったのですが。
――セルフプロデュースというスタイルはしっくりくる?
アンジェラ:歌い手さんは歌うことだけに集中する。それもいいと思うんです。ただ、私は長く音楽やってきたし、そのなかでバンド経験もあるし、アマチュアだったけどレコーディングの経験もあるから、いろいろなところに口を出しちゃうんですよね。ホント、ドラムの音色とかまで首を突っ込みますから。だから、仕上がりがギリギリになっている状況もありますけど、自分のやりたいことができて楽しいです。
――収録曲は『Home』以降に書いたものなんですか?
アンジェラ:2曲を除いて。その2曲は歌詞を書き直しています
――まさに“TODAY”な作品ですね
アンジェラ:そう、“TODAY”な作品!でも、このタイトルには、今日とか今ではなく“ここが始まりなんだ”っていう意味を込めています。このタイトルというかコンセプトはずいぶん前から、たしか、シングル『サクラ色』を出したときから決めていたんですよね。それがあって制作を進めていったんですけど、「TODAY」って曲はなかったんですけど、“TODAY”というには「TODAY」っていう曲があったほうがいいなって思って、作ったのがタイトルトラック。この曲の出来がすごい良いんです。作曲も作詞も。
――今日という日、今日という瞬間を愛しく思えるラブソングですね
アンジェラ:“今日”という日がいろいろあるように、ラブソングにもいろいろあると思うんです。まっすぐに愛してるっていうのもあるだろうし、ホテルでしか会えないような世間的に言えない関係の愛もある。でも、そういった愛の形に、正しいだとか、間違いってないでしょう。愛ってそんなシンプルじゃないし、イエスかノーでジャッジできるものじゃない。そういう意味でそういう愛も含めて、今日なんだって思ったんです。今日しか会えないかもしれないけど、その瞬間を祝福したい、祝福しようって
――一方的な意見になりますが、アンジェラさんがこういった秘め事的な愛を歌うのに意外性を感じたんです。これまでに受け取ってきたイメージがまっすぐな感じが強かったですし
アンジェラ:この曲は全部空想な話ではないですよね。私は前に1回結婚もしてて……もう1回離婚したらしゃれにならないバツ2っていう、いろんな経験をしてきたなかで(笑)、まっすぐ生きようねって真面目なことだけを歌っていくのはどうかなって思うんですよね。愛っていうのは孤独と表裏一体だし、裏を返せば嫉妬や憎しみって感情がくっついてるじゃないですか。それを言いたい。
――そこを歌うからこそ、ハッピーなラブソングにしても、今を祝福しようって語るにしても、アルバム全体に説得力が出てきます。ところで、収録曲のなかで異色だなと思うのが「モラルの葬式」。
アンジェラ:この曲ってアリ?ってタイプの曲ですよね。でも、前作「Home」の中に「宇宙」という曲があるのですが、「宇宙」が好きっていってくださる方には刺さると思います(笑)。いろんなタイプの曲があるんですけど、こういったものは必ずどこかに入れて行きたいなとは思ってます
――さて、このアルバムが発売されると、ツアーが始まりますね。
アンジェラ:そうなんです。10月13日から年を越して1月31日まで。前回はピアノ弾き語りで、武道館でもやらせてもらいました。今回はまた違ったスタイルで楽しんでいただけたらいいですね
(本紙・酒井紫野)
NEW ALBUM
TODAY / アンジェラ・アキ
EPIC 9月19日(水)発売
[初回生産限定盤]3500円(税込)
[通常盤]3059円(税込)
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