
vol.321
サブプライムショックが影響! 急激な円高がFX個人投資家を直撃
米サブプライム(高金利型)住宅ローンショックによる急激な円高で、急拡大してきた外為証拠金取引(FX)の個人投資家が多額の損失を被っている。17日の外国為替市場で円ドル相場が前日の1ドル=116円台から一時111円台まで一気に円高が進行。手持ちのドルに発生した為替差損が証拠金の一定水準にまで達したことから、ドルを売り損失の確定を迫られた投資家が続出したためだ。
旺盛なドル買いで、これまでの円安トレンドの原動力となり、「キモノ・トレーダー」「ハウスキーパー・トレーダー」との愛称まで生まれ、存在感を増してきた日本のFX。だが、サブプライムショックを契機に大きな転機を迎える可能性もありそうだ。
FXでは一定の証拠金を預けると、その数倍から200倍、300倍の外貨取引ができる。1ドル=100円のときに証拠金100万円の10倍の1000万円でドルを買った場合、110円まで円安が進むと1100万円になり、100万円の為替差益が得られる。逆に90円の円高になれば100万円の損失となる。
「取引状態が異常だったことは確か。ロスカット(損切り)の対象になった顧客も出ている」
国内最大手の外為どっとコムの営業企画部では、こう話す。
ロスカットは投資家が破産しないように設けられている仕組みで、証拠金の一定割合の損失が発生すると、取引を停止して清算するか、証拠金の積み増しが求められる。17日の急激な円高で清算を迫られた投資家が続出したもようだ。
20日には逆に一時115円台まで急激な円安が進行し、損失を取り戻すチャンスにもみえるが、「いったん冷静になろうと、新たな取引を見送っているトレーダーが多い」(FX業者)という。
(ビジネスアイ)