
vol.322
イラン大統領がイラク支配に自信
イランのアフマディネジャド大統領は28日、イラクにおける米国の影響力は崩壊しつつあり、イランがその後に生じる力の空白を埋める用意があると語った。
大統領は首都テヘランで約2時間にわたる記者会見を開き、「イラクの占領者(米国)の政治的な力は急速に破壊されつつあり、極めて近い将来、この地域には巨大な権力の空白が生じるだろう」と指摘したうえで、「イランは域内の友好諸国やイラク国民の支援を得て、この空白を埋める用意がある」と語った。大統領は、協力できる国の一つとして、スンニ派の大国サウジアラビアを挙げ、同国に対し、イラク問題での協力を呼びかけた。
イラク駐留米軍の撤退は本格的内戦突入などイラク情勢のさらなる混乱につながるのは必至だが、米国内ではイラク撤退論議が高まっており、大統領の発言は「近隣諸国の対応の必要性」を指摘したものともいえる。しかし、サウジなど湾岸アラブ穏健産油国にとって、域内でのイランの影響力拡大は強い懸念材料でもある。
一方、米国がイランの精鋭部隊である革命防衛隊をテロ組織に指定する準備を進めているとの報道について、アフマディネジャド大統領は「それに見合った反応があるだろう」として、対抗措置を予告した。
一方、ブッシュ米大統領は28日、ネバダ州で開かれた米国在郷軍人会の年次総会での演説で、イランのテロ支援活動が「どの国でも治安への脅威となっている」として、武器供与を停止するよう求めた。大統領は、同国の支援対象がイラクなどのイスラム教シーア派武装組織のほか、アフガニスタンの原理主義勢力タリバンにも及んでいると指摘し、「支援停止まで米軍防護に必要な措置をとる」と警告した。