
vol.323
遠藤農水相がたった1週間で辞任
遠藤武彦農水相が組合長理事を務める「置賜(おきたま)農業共済組合」(山形県米沢市)が、自然災害による農作物被害を補償する農業共済の掛け金について、農家を勝手に加入者にして水増しし、国から約115万円を不正に受給していたことが発覚。同農済は会計検査院から平成16年の調査で水増しを指摘されながら、実際の不正受給分約50万円を返還していなかった。
遠藤農水相は1日、記者会見し、「共済組合の担当者が実績をあげたいという思いでやったことだが、組合長の私に責任はある。申し訳ない」と謝罪。返還については「会計検査院からの指示を待っていた」と釈明する一方、同農済の組合長など兼務する5団体の役職を辞任する意向を示した。
この段階では大臣職については辞任の考えがないことを繰り返し強調していたが、3日午前、首相官邸で安倍晋三首相と会い、問題の責任を取って、辞表を提出した。首相もこれを受理した。安倍内閣の閣僚交代は5人目。遠藤氏の辞任を受け、首相は後任に若林正俊前環境相を起用した。
遠藤氏は辞表提出後に農水省で会見し「農政に対する信頼を傷つけない配慮から辞表を提出した。国民のみなさまに政治に対する不信を感じさせ深くおわび申し上げます」と、報道陣を前に、実際の不正受給分約50万円を返還したことを報告し、謝罪した。
しかし、「(組合)職員の着服はない」「何度も窓口の山形県に問い合わせたのに、会計検査院の指摘がなぜ今ごろなんだとの思いはある」と無念さを口にした。「事務的には間違ったが、架空(請求)なんて思いもよらない。法的には問題ない」と、釈明を繰り返した。
ほかにも続々…
自民党の玉沢徳一郎元農水相(自民、衆院比例東北)は3日、政治資金収支報告書に政治活動費を多重計上していた問題で、「偽造領収書を作成した責任をとらざるをえない」とし、安倍晋三首相(党総裁)に離党届を提出した。議員辞職は否定した。
玉沢氏は提出後に記者会見し、領収書偽造を認めた上で、「国民に不信を招いたことに、心からおわび申し上げる」と陳謝した。玉沢氏によると、自らが代表を務める党岩手県第4選挙区支部の平成15年分の収支報告書で、約255万円の政治活動費について、当時の会計代行責任者が複数の領収書を偽造し、計上した。同じ領収書を複数枚コピーし、日付などを書き換えて添付する手口だった。
同年11月の衆院選後、党本部から収支報告書を急いで提出するよう求められたが、事務所家賃の領収書などが紛失し、その不足分を穴埋めするためだったと釈明した。
代表を務める自民党支部の政治資金収支報告書に二重計上が指摘された坂本由紀子外務政務官はこれを認め、3日午前、与謝野馨官房長官に辞表を提出し、受理された。坂本氏は同日、静岡県選挙管理委員会で同報告書の訂正を届け出た。訂正は、これまで指摘されていた3件に、新たに2件を加えた計5件約50万円分。報告書から削除した中には三重計上されているものもあり、自民党県参院選挙区第2支部や後援会でのパンフレット印刷代や会議費などとして計上されていた。