
vol.323
民主党が「次の内閣」発表
民主党は5日、政策決定機関である「次の内閣」(ネクストキャビネット、NC)のメンバーを発表した。
首相は小沢氏、副総理に菅直人、輿石東両代表代行、国務相に鳩山由紀夫幹事長、官房長官に直嶋正行政調会長が就く。
“特命相”として年金担当を新設し、長妻昭政調会長代理を起用した。テロ対策特別措置法延長問題の責任者には、小沢一郎代表と近い鉢呂吉雄前選対委員長を充て、外務担当を兼ねる。防衛担当には、参院から浅尾慶一郎元政調会長代理を起用した。NCメンバーは、政策立案とともに国会論戦の最前線で閣僚ら政府・与党と渡り合う。
外務など各政策を担当する15人のうち、参院議員は6人。野党が過半数を占める参院が「主戦場」(国対幹部)になるため、衆参の一体感を醸成しようと、これまでの2人から一気に増やした。
小沢氏は同日午後、党本部で開いた「初閣議」で、「(政策の法案化を)スピーディーかつ真剣に検討してほしい。この国会で、われわれは政策をもって自公両党、安倍内閣を圧倒する。その心構えで臨んでほしい」と訴えた。直嶋氏は記者会見で、NCを「国民の声実現内閣」と命名し、「実力的には安倍内閣に負けない」と述べた。
舛添VS長妻に注目
民主党「次の内閣」メンバーと安倍政権の閣僚との論戦でもっとも注目されるのは、民主党の「ミスター年金」こと長妻昭年金担当と、歯にきぬ着せぬもの言いが人気の舛添要一厚生労働相による論戦。長妻氏は記者団に「年金問題は大きい問題だから、政府も本来は特命相を置いて力を入れる姿勢をみせてほしい」と、安倍政権の姿勢を批判。舛添氏に対して「抽象的な議論になると個人の意見をかなり雄弁に披露するが、われわれは具体的に対策をいつまでにやるのか、実行の話を議論する」と“宣戦布告”した。
長妻氏が暴いた年金記録紛失問題は、与党を参院選大敗に追い込む一因になった。長妻氏に新たな不正や不備を突かれれば、安倍政権にとって致命傷となりかねず、予算委員会では安倍晋三首相、増田寛也総務相との論戦も注目される。
また臨時国会の争点となるテロ対策特別措置法延長問題は、衆院で鉢呂吉雄外務担当、参院は浅尾慶一郎防衛担当が論戦の中心を担う。テロ特措法の責任者となった鉢呂氏に対して「外務防衛について何も知らないのではないか」(中堅)との指摘はあるが、参院選では党選対委員長として働くなど小沢氏との距離は近い。「小沢氏の意向が現場までストンと落ち、それに沿って動けるベテラン」(幹部)を起用した形となった。