
vol.323
北京内定! 女子マラソン・土佐が激走銅メダル
メダル期待の日本勢が次々と姿を消す中、最後に残った土佐礼子が“大和魂”を見せつけた。
世界陸上最終日となった1日に行われた女子マラソンで、土佐は2時間30分55秒で3位に入賞。日本勢にとって今大会初となる銅メダルを獲得し、来年行われる北京五輪代表に内定した。
「トラックのスピードでは他の選手にかなわない。私はマラソン選手だから、終盤に粘らないと」
レースでは、そんな土佐の真価がいかんなく発揮された。39キロ付近で5番手に落ちたが、必死の走りで食い下がると、40キロ過ぎでメダル圏内に足を踏み入れた。集団から脱落していく土佐を見ても、鈴木秀夫監督は「右手の位置が下がっていない。あれなら大丈夫」と焦らなかったという。
ゴール直前でサングラスを外し、右腕を控えめに挙げてゴール。試練を乗り越えた31歳にまた、五輪切符が舞い降りた。
「ダメかとも思いましたもん」。今だから言えるが、大会への出場を断念しかけたことがある。7月下旬、昆明合宿中に左ひざを打撲。1週間ほどジョギングすらできず、最終調整は変更を余儀なくされた。「状態がどうなのか不安な面もある」と、半信半疑で臨んだレースだったが、持ち前の精神力で乗り切った。
祝勝会後の会見では、「1年前に内定をもらってうれしい。じっくり練習ができる」と喜びのコメント。北京の暑い気候に対応できる体作りをすると、自身2度目の五輪に向けて意欲を見せた。