
vol.323
参院議員宿舎予定地視察の都知事が建設反対表明
国が東京・紀尾井町の参議院清水谷宿舎を廃止し、近隣に地上16階(高さ56メートル)の新宿舎建設を予定している計画をめぐり、東京都の石原慎太郎知事と猪瀬直樹副知事は5日、予定地を視察し、石原知事は「こんな緑地があるとは知らなかった。来てみて思いましたが、ここ(の森)をつぶすのは反対」と、建設に反対する考えを明確に示した。
石原知事は「宿舎を今、建っているところに建て直せばいいじゃないですか。建て替えの間、東京都が適当なところにプレハブを作りますから」と提言。猪瀬副知事も「ここには巨木が多い。新しく植えるより、今あるものを残したほうがずっといい」と同調した。
建設予定地は国有地(約4500平方メートル)で、現在は雑木林。都の「風致地区」に指定されており、都条例で高さ15メートルを超える高層建築は原則、禁じられている。計画実現には都知事の同意が必要で現在、国と都の間で協議が続けられているが、知事が反対の方針を打ち出したことで、国側は計画の見直しを迫られることになりそうだ。
新宿舎は平成21年6月完成を目指して今年7月にも着工の予定だったが、参議院の西岡武夫議院運営委員長が建設の凍結を提案し、計画は足踏み状態となっている。石原知事は8月15日の定例記者会見で、「現に立派な衆議院の宿舎ができたけれども、問題になっている」と“豪華すぎる”と批判を浴びた衆院赤坂議員宿舎にも言及。「参議院のきちんとした意向を時間をかけて確かめて、それを受けてこちらも(建設に同意するか)考える必要がある」と述べていた。