
vol.324
アンジェラ・アキ
アンジェラ・アキが輝いている。10年の下積み生活を経て、メジャーデビュー。彼女が歌う“いい歌”たちは多くの人の胸をうった。今まさにシンガーソングライターとしての青春を謳歌している彼女は、この19日、最新アルバム『TODAY』を発表する。「ここからがアンジェラ・アキのスタート」と、本人も自信たっぷりの作品だ。
“まっすぐ生きようねって 真面目なことだけを 歌っていくのはどうかなって思う”
ピアノに向かい、白と黒のコントラストが美しい鍵盤に手を置くとき、アンジェラ・アキはとても幸せそうだ。たくさんのお客さんが見ていると、さらにその度合いは強まる。シンガーソングライターを目指して決して短くはないあいだ、地道に活動してきた彼女は、自分の歌を聞いてもらうこと、自分の作った歌を「好きだ」と言ってもらえることのありがたさを知っている。だからこそ、与えられたチャンスを1秒たりとも無駄にしない。1回のコンサート、1つの曲、1つのフレーズ、そして1つの音。どんな些細なことにも全身全霊をかけてやっている。それが、大好きな音楽への、正しい向き合い方といわんばかりに。
まもなく発売されるアルバム『TODAY』でも、アンジェラはより真険に音楽と向き合っている。「前作の『HOME』はそれまでのベスト盤のようなもの」とスパッと言い切って、今の自分の音を鳴らし、今感じた言葉をしたため、そしてこれから本人が向かっていく方向を指し示す。聞き心地の良いメロディーやポジティブで真っ直ぐな内容といった一般の“アンジェラ的”な要素だけでなく、光が当たらない、いい替えるなら、できることなら見ないでおきたい感情もしっかりと歌っているのだ。だからこそリアルに感じる。
「まっすぐ生きようねって真面目なことだけを歌っていくのはどうかなって思うんです。愛っていうのは孤独と表裏一体だし、裏を返せば嫉妬や憎しみって感情がくっついてるじゃないですか。そういうところを歌いたい」
人生の酸いも甘いも経験した彼女だからこそ、多くの人のもとへと届く本当の“いい歌”を知っている。そういった歌を歌いたいんだという気概が、タイトルトラックにもなっている「TODAY」から伝わってくる。
それゆえか、今作ではセルフプロデュース色がさらに強まった。ドラムの音、ちょとしたサウンドの違和感や疑問もその原因を突き止めて理想のサウンドに作り変えた。収録曲にしても、シングル「サクラ色」や「たしかに」といった誰の心にも響くメロディーや楽曲とともに、「モラルの葬式」のようにほんのちょっと足を踏み込むことで今までに見たことがないような景色が見えてくるこだわりの楽曲も収録している。だからといって“分かる人だけ分かればいい”とアーティスト道を突き進んでいるのではないところが彼女らしい。そうしたサウンドも、結局はナノテク化粧水のように肌にすっと染み込んでくる。
決意表明とも取れるニューアルバム『TODAY』。“いい曲”ばかり13曲を詰め込んだこのなかに、シングルでは聞き取れないアンジェラ・アキのすべてが詰まっている。そして、彼女のこれからも。
New Album 『TODAY』
9月19日(水)リリース!
EPIC [初回生産限定盤](CD+DVD) 3500円、 [通常盤]3059円(共に税込)。
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| [プロフィル] 日本とアメリカ。ダブルスタンダードを持つ、個性派シンガーソングライター。2005年9月にシングル『HOME』でメジャーデビューを果たし、翌06年に発表した同名のアルバムがロングセラーとなった。昨年は日本武道館で史上初となるピアノ弾き語りライブも成功させた。10月から全国ツアーもスタートする。
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