
vol.324
安倍首相電撃辞任!!
安倍晋三首相は12日、首相官邸で緊急記者会見を開き、辞任を表明した。首相は「今の状況では国民の支持、信頼の上で力強く政策を進めていくことは困難だ」と述べ、参院議席が与野党逆転となったことに自らけじめをつけ、局面打開を図る考えを示した。首相は昨年9月26日、戦後生まれ初の首相に就任したが、約1年での退陣となる。
9日にはAPEC首脳会議で訪問中のシドニーで、首相はテロ対策の一環として実施中のインド洋での海上自衛隊の補給活動について「対外的な公約だ」と指摘し、その継続に「職を賭していく」と明言。さらに自ら「職責にしがみつくことはない」とまで付け加えていた。
最終的な辞任決断の時期に関し首相は、12日に民主党の小沢一郎代表との党首会談が拒否され「(自らが)障害になっていると判断した」と語った。海上自衛隊によるインド洋での給油活動については「国際社会から高い評価をされている活動を中断することがあってはならない」と強調した。
首相は、後継の自民党総裁について「(25日前後の)国連総会には新しい首相が行くのがいい」と、早期に決めるべきだとの考えを表明したが、「党員の声を吸い上げる期間をできるだけ長く設けるべきだ」との意見が出たことから、自民党執行部は総裁選の日程を14日告示、25日投開票とする方向で調整した。
小泉前総裁再登板の声も
総裁選に向け動き出した自民党各派閥。「ポスト安倍」の有力候補とみられる麻生太郎幹事長は12日夕、緊急総務会後に記者会見し、両院議員総会での「簡易版」の総裁選とする方針を説明。自身の出馬については言葉を濁した。しかし、麻生氏は周囲に「自民党は未曾有の危機だが、そこから逃げていては政治家をやっている意味はない」と漏らしており、出馬の意向を固めた。
「選挙の顔」としては麻生氏が最有力であり、首相の「戦後レジーム(体制)からの脱却」路線を支持してきた若手・中堅や地方組織では、麻生氏の人気が高い。ただ、その歯にきぬ着せぬ発言から敵も多い。
各派閥とも「レーゾンデートル(存在理由)」をかけて候補擁立を目指す動きがあるなか、1回生を中心に小泉氏の再登板を求める声も強まり、31人が12日夜、都内のホテルに集まり、「小泉前総裁の再登板を実現する有志の会」を結成、小泉純一郎前首相の再登板を求める動きも急浮上するなど、混迷を深めた。