
vol.324
安倍首相辞任で東京市場が乱高下 麻生有力でアニメ銘柄が人気!?
12日の東京株式市場は、安倍晋三首相の突然の辞意表明に翻弄され、激しく乱高下した。
この日の取引は、「米サブプライム(高金利型)住宅ローン問題に伴う外国人投資家の日本株売りも一巡したのでは」(準大手証券)との楽観ムードで幕を開けた。「安倍首相が辞意」の一報が伝わったのは、午後の取引開始から20分後の午後0時50分。「参院選以降重しとなってきた政局混迷の打開に向けた新たな展開が期待できる」(大手証券)との思惑が広がり、市場はいっせいに「買い」へと走った。平均株価は一報直前の1万5921円から一気に100円以上値上がりし、午後0時59分には1万6032円と急騰。ところが、高値を付けた直後に、「新政権発足までの政治空白」などへの懸念が広がり、午後1時44分には1万5804円へと200円以上も値を下げた。
第一生命経済研究所の嶌峰義清主席エコノミストは「この日の市場は、反射的に『何かが変わる』という期待感が盛り上がったが、『冷静に考えれば政治の不透明感が強い』という悲観に代わった。ただ、政局に反応したというよりも、米国経済への不安でマーケットが動いたと見るべきだ」と話している。
経済界首脳は、安倍首相の辞意表明に「突然のことで驚いている」(勝俣恒久・電気事業連合会会長)などとする談話を相次いで発表した。「所信表明演説を終え、代表質問を目前にしたこの時期の辞意表明は、総理の職責にかんがみて唐突の感は避けられない」(桜井正光・経済同友会代表幹事)、「説明不足というふうに思った」(御手洗冨士夫・日本経団連会長)など、安倍首相の辞意表明のタイミングや記者会見での説明ぶりをめぐる批判の声も聞かれた。
一方、早くも新首相への期待も芽生え始めている。この日は、角川ホールディングス、東映アニメーションなどのアニメ関連銘柄がが軒並み高と、「漫画好きの麻生太郎自民党幹事長の首相就任を先取りする動き」(市場関係者)との解説も聞かれた。
(ビジネスアイ)