
vol.326
テロ特措法&政治資金の透明化で野党は攻勢
政府・与党は、10月1日に衆参両院本会議で福田新首相の所信表明演説を行う方向で最終調整。当初は9月28日を予定していたが、福田内閣の閣僚認証式が26日午前にずれ込んだため、演説の準備時間を確保するため先送りさせた。
与党は、演説に対する各党の代表質問を3〜5日に衆参両院で行う方針で、両院の予算委員会で9〜12日に質疑という日程を想定している。さらに、両院の各委員会を15日からの週に開き、福田内閣の閣僚から所信を聴取することになりそうだ。
テロ特措法延長問題の国会論戦は10月下旬以降になる見通しのため、政府・与党はテロ特措法の延長はあきらめ、別の新法案を提出し、活動の中断期間を可能な限り短くする戦術に転換した。
福田首相は「参院第一党の民主党との話し合いは欠くことができない」など民主党に秋波を送り続けているが、民主党の小沢一郎代表は25日の記者会見で、福田首相に対して、早期の衆院解散・総選挙の実施を要求。福田首相への評価を問われ、「個人的なことに論評はない。自公両党の政権であるのは誰が代わっても同じだ。自公両党が進めてきたことが日本社会をゆがめ、不公正、不平等、格差を生んだ。こういう政権は一日も早く終わってもらう以外にない」と述べた。野党各党の幹部は同日、ほとんどの閣僚が再任された内閣の布陣について「平凡な内閣だ。一見安定しているようで、不安定な幕引きの内閣だ」(山岡賢次民主党国対委員長)「横滑り、再任がほとんどで安倍お下がり内閣の印象だ」(市田忠義共産党書記局長)「新しくできた極めて古い自民党内閣」(福島瑞穂社民党党首)などと一斉に批判した。
参院の決選投票で野党を一本化して首相に指名された小沢氏は、目に見える野党共闘の成果を背景に、福田政権へ攻勢をかける構え。
一方、もうひとつの最重要課題である「政治資金の透明化」に関しても問題は山積。自民党と公明党は25日の党首会談の政権合意で、1円以上の支出に領収書等添付を義務づけ「今国会で成案を得ることを目指す」と取り決めた。しかし公明党が、すべての政治団体の1円以上の全経費を公開するよう求めているのに対し、自民党は及び腰。党内では領収書を全面公開するのではなく、第3者機関を設置し、政治資金の収支をチェックする案を軸に法改正を検討している。ただ、どこまでの政治団体を対象とし、どのレベルまで一般公開するか詳細は煮詰まっていない。
一方、全領収書の公開を義務付ける政治資金規正法改正案を今国会に提出する構えをみせる民主党は、自民党の第三者機関設置案には「一般に公開しない公開なんて公開じゃない」(小沢一郎代表)と批判を強めている。