
vol.326
日本、カナダに劇的ドロー
25日に行われたラグビーW杯1次リーグで、日本代表はカナダ代表に12−12で引き分け。決勝トーナメント進出を逃した日本代表は未勝利で大会を終えた。
「W杯は終わったが、これからがスタートになる」。悲願の2勝こそならなかったものの、試合後のジョン・カーワンHCは堂々としたコメントを残した。
5−12で迎えた後半ロスタイム。日本代表は“ブレイブ・ブロッサム”の本領を発揮した。カナダ選手の反則によって敵陣5mラインでのペナルティを得た日本は、途中出場したCTB平がインゴール右隅に値千金のトライ。これで10−12と迫ると、プレースキッカーのCTB大西が難しい角度からのコンバージョンを落ちついて決めて同点に追いついた。
最後のワンプレーで成し遂げた同点劇に、会場に訪れたフランスの観衆はスタンディングオベーション。世界の舞台でカーワンHCの掲げた「サムライ魂」は“ラグビー先進国”のファンをも魅了した。
「今日の試合で人々に感動を与えることができたのは良かった」。指揮官は勝ちに等しいドローを評価したものの、「もっと良いプレーができた。世界レベルに達するにはまだまだ向上する必要がある」と課題を口にすることも忘れなかった。
とはいえ、JKジャパン誕生からわずか9カ月。ディフェンス面で「ジャパンスタイル」を確立したことは大きな収穫といっていいだろう。この日の試合でも、日本は100本以上のタックルを行い9割以上を成功。体格を生かしてゴールに迫るカナダを何度も食い止めた。
カーワンHCの推し進める「ジャパンスタイル」の萌芽はフランスで見えた。選手たちは「0勝」という結果以上のものを持ち帰り、10月末から4年後の飛躍の基盤となるトップリーグでの戦いをスタートさせる。