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9月27日、銃撃を受けて倒れた後もカメラを構えようと試みる長井さん(2007年 ロイター)
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vol.327
ミャンマーで邦人ジャーナリスト“殉職”
大規模な反政府デモが続くミャンマーで27日、反政府デモを鎮圧しようとした治安部隊が群衆に向かって発砲、ミャンマーの国営メディアは、日本人を含む9人が死亡、11人が負傷したと伝えた。治安部隊に射殺されたのは、取材中の映像ジャーナリスト・長井健司さん。
銃撃の瞬間とみられる場面を放映した28日のフジテレビの映像には軍服姿の兵士が長井さんに向けて1〜2メートルの距離から軍用銃を発砲、長井さんがあおむけに倒れる様子が映っていた。ミャンマー外務省は「流れ弾があたった」としているが、故意だった疑いも出ている。
また長井さんが契約していたAPF通信社の山路徹代表(46)は30日までに、遺体が搬送されたヤンゴン市内の病院で現地の医師から「約1メートルの至近距離から撃たれ、即死に近い状態だった」などと解剖所見について説明を受けた。山路代表は、現地警察が返還した遺品を在ミャンマー日本大使館で確認したが、殺害時に使われていたビデオカメラがなかったことも明らかにした。
長井さんは当時、小型のビデオカメラでデモの様子を撮影していたとみられる。日本大使館によれば銃弾は長井さんの胸を貫いたが、長井さんは倒れてもカメラを手放さず、仰向けの状態で群衆や兵士を撮影しようとした。
町村信孝官房長官は28日、閣議後の会見で、事件について、「真相の究明をまず(ミャンマー政府に)求めていく」とし、「ミャンマーに対する制裁については国連安全保障理事会でどのような話になっていくかしっかり見極めたい。援助については円借款は出してないが、無償資金協力を通じて人道援助は行っている。このあり方については真相の究明を見極めながら政府で考えていきたい。今ただちに無償資金協力をやめるという結論にはなっていない」と述べた。
同国を訪問した藪中三十二外務審議官は1日、最大都市ヤンゴンから首都ネピドーに移動して外務省幹部らと会談。詳細は不明だが、事件について強く抗議し、真相究明と関係者の処罰などを要求したとみられる。
また町村信房長官は1日の記者会見で、長井さんが所持していたビデオカメラが返却されていないことについて、「ミャンマー側はすべての遺留品を返還したと述べているが、確認を求めている」と述べた。藪中三十二外務審議官からもミャンマー側に返却を強く要請したとみられている。