
vol.328
時津風親方解雇!! 時津海が引退→部屋継承
大相撲の時津風部屋に在籍していた斉藤俊さん=当時(17)、しこ名・時太山=が6月に急死した問題で、日本相撲協会は5日、東京・両国国技館で、師匠の時津風親方(元小結双津竜)への処分を協議する緊急理事会を開き、満場一致で解雇を決めた。北の湖理事長(元横綱北の湖)は4カ月間50%の減俸、ほかの理事、監事、役員待遇親方は3カ月間30%の減俸を自主的に課した。
理事会は午後1時に始まり、25分後に入室した時津風親方が約3分間の釈明を終えて一時退室。その後の評決で解雇を決め、再び呼び出した時津風親方に処分を通告した。時津風親方は「誠に申し訳ありません」と頭を下げたという。
北の湖理事長は会見で「時津風親方はビール瓶で斉藤くんを殴り、兄弟子による暴行も黙認した。30分間の激しいぶつかりげいこを課すのも師匠としてあるまじき行動だ。師匠として部屋の安全確保を怠り、協会の信用と名誉を著しく傷つけた」と述べ、暴行を加えたとされる兄弟子への処分は保留とした。協会の憲法である会則「寄付行為」には、解雇はもちろん引退や脱走を含め、1度協会を離れると再び協会に帰属できない点も明記してあるため、時津風親方は永久追放処分となる。
これを受け、時津風親方の後継者として同部屋の幕内、時津海(33)=本名・坂本正博、長崎県出身=が9日、同協会に引退届を提出、持ち回り理事会で時津海の年寄「時津風」襲名と時津風部屋の継承が承認された。
時津海は東農大卒。平成8年春に幕下付け出しで初土俵。幕内を50場所務め、最高位は前頭3枚目。技能賞を4度獲得している。
新師匠は会見で「こういう状態で元気を出すのは難しいが、九州場所も控えているので一生懸命に頑張りたい。みなさんのアドバイスを受けながら、部屋を盛り上げていく」と急転直下の部屋継承に戸惑いをみせながらも、力強く誓った。
10日には斉藤さんの新潟市内の実家を訪れ、両親に謝罪。師匠としての初仕事となった。
この日午前8時50分ごろ、花束を携え母校・東京農大の先輩とともに斉藤さん宅を訪問。両親に「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。俊さんに線香をあげさせてください」と謝罪し、線香をあげ冥福を祈ったという。
遺族側代理人の弁護士によると、謝罪を受けた遺族は「(まだ現役でいられたのに)このようなことになり、かえって申し訳ありません」と答えたという。