
vol.331
14年W杯開催国がブラジルに決定
国際サッカー連盟(FIFA)は30日、スイス・チューリヒで開いた理事会で2014年W杯の開催国をブラジルに決定した。ブラジルでのW杯開催は1950年大会以来、64年ぶり2度目。大会計画などによると、開催都市は18で18競技場を予定。うち、4競技場を新設し、50年大会で決勝会場となったマラカナン競技場など14競技場を改修する。今後、10競技場前後まで絞り込む案もある。
64年ぶりに、世界最大のスポーツの祭典がサッカー王国に帰ってくる。2014年はブラジル連盟(CBF)創設100周年。悲願達成に喜びもひとしおだろう。ただし課題は多い。各スタジアムは老朽化が激しく、交通インフラの整備も遅れている。輸送手段がバスしかないなど候補18都市中、6都市についてはFIFA調査団がまとめた報告書で「現状ではホストとして不十分」と指摘された。殺人事件の発生率が高いなど、大都市の治安の悪さも懸念事項だ。
それでも最近はロシア、インド、中国とともにBRICsに名を連ねるなど経済発展が著しいだけに、将来的な期待値を含んだ開催決定といえる。ブラジルには他のどの国にも負けないサッカーに対する情熱もあり、ハード面では改善の余地があるとしても、最高のW杯を開催する素地は十分にある。
最多5度の優勝を誇りながら、自国開催だった50年大会は優勝を懸けた最終戦で敗れ、心臓発作などで4人が死亡する「マラカナンの悲劇」が起きた。64年ぶりの自国開催を成功させることは、悲しい過去と決別し、新しいブラジルをアピールする絶好の機会となりそうだ。