
vol.332
米シティが東証に上場 会長辞任と巨額損失でタイミングは最悪
米金融大手のシティグループが5日、東京証券取引所市場第1部に上場した。株価は前週末のニューヨーク証券取引所の終値(37.73ドル)を基にした基準価格よりも250円高い4580円の初値を付け、終値も4550円となった。来年1月をめどに日興コーディアルグループを自社株との交換による「三角合併」で完全子会社化し日本市場攻略を加速する考えだ。
ただ、サブプライムローン(高金利型住宅ローン)問題で巨額の損失が発生し、プリンス会長兼CEO(最高経営責任者)が4日に辞任するなど最悪のタイミングでの船出。対日戦略の修正を迫られる可能性も出ている。
「東証上場は日本市場の重要性を明確にするものだ」
5日の上場セレモニーであいさつした日本法人「シティグループ・ジャパン・ホールディングス」のダグラス・ピーターソンCEOは、日本市場開拓に改めて意欲を示した。
しかし、予定していた会見は理由も明かさず急遽(きゆうきよ)中止。式典後もコメントを取ろうと殺到する記者団に、一言も発せず、逃げるように会場を後にした。本来なら華やかなはずの式典は暗転し、かえってシティの混乱ぶりを印象づける結果になった。
シティは6月に外国銀行として初めて銀行免許を取得。在日支店を日本法人の「シティバンク銀行」に格上げし、個人向け店舗の倍増をぶち上げた。完全子会社化する日興との連携で、銀行と証券を合わせた総合金融サービスを提供。2004年に撤退を余儀なくされた富裕層ビジネスを中心に“捲土重来”を期していた。
(ビジネスアイ)