
vol.334
福田首相初外遊の成果は…
福田康夫首相は21日、第3回東アジア首脳会議(サミット)のため滞在先のシンガポールで内政懇談会を行い、新テロ法案について「どうしても通ってほしい」と強い意欲を見せた。再延長については「国会が決めることだ。法案審議の時間はまだあるのでいろいろ工夫してほしい」と明言を避けた。野党が検討している参院での問責決議案には「誰のための何のための問責なのか。僕を問責できるような人がいるのかな」と述べ、決議が直ちに閣僚辞任や衆院解散につながらないとの考えを示した。
さらに21日夜にシンガポールで行われた内外記者会見では今回の外遊について「積極的なアジア外交を展開する、という第一歩をしっかりと踏み出すことができた」と総括し、「日米同盟の強化とアジア外交の推進の共鳴」という外交方針を進めていく考えを示した。そして「(給油活動は)日本が国際社会で、国際国家として生きていくための一つの取り組み。国際社会の平和と安定のみならず、わが国のテロ対策の観点からも大変重視している」と力を込めた。
一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は21日、福田首相が「自分を問責できる人がいるのか」などと発言したことについて「大変不謹慎な話だ。ご自分の胸に手を当てて反省されたらいい」と述べ、強く反発した。また同党の簗瀬進参院国対委員長も同日の記者会見で「(首相問責は)非常に重い決議案だが他人事のようだ。責任意識がそんなに希薄でいいのか」と批判した。
日中韓首脳会談で北朝鮮問題を協議
福田康夫首相は20日、シンガポール市内のホテルで中国の温家宝首相、韓国の盧武鉉大統領とそれぞれ初の首脳会談を行った。福田首相は両国間の懸案事項である東シナ海のガス田開発問題について、早期解決に向けた温首相の指導力発揮を要請した。また、両首相は戦略的互恵関係の強化で一致した。
ガス田問題をめぐっては、温首相が「共同開発に向け双方が勇気をもって取り組み、解決のために努力していきたい」と述べたのに対し、福田首相は「指導力を発揮してほしい」と早期解決を図れるよう求めた。
また3氏は北朝鮮問題などの対応を協議し、6カ国協議で合意した核無能力化やすべての核計画申告を北朝鮮が履行することが重要で、北東アジアの安全メカニズムの発展に寄与するとの認識で一致した。福田首相は日朝間の問題も取り上げ、「拉致問題の解決と『不幸な過去の清算』の双方の実現に努力する」と表明した。
会談ではこのほか、3カ国による外相会談や事務次官級協議を年内に日本で開催することや、アフリカの開発・環境問題について3国間で協議を行うなど13項目について合意した。首脳会談を国際会議の場とは独立して開催していくことも確認した。