
vol.336
守屋容疑者に偽証の疑い浮上
防衛装備品調達をめぐる汚職事件で、防衛専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者(69)が、前防衛事務次官の守屋武昌容疑者(63)に対して行ったゴルフ接待について「約11年前に始めたときから、守屋夫妻からプレー代は受け取っていなかった」と周囲に話していたことが5日、関係者の話で分かった。こうした経緯から、東京地検特捜部は、逮捕容疑のゴルフ旅行だけでなく、日帰りゴルフを含めたゴルフ接待全般が、賄賂にあたるとの見方を強めているもよう。
守屋容疑者らのプレー代については、山田洋行の経理記録上、全額が同社側の負担になっていたことがすでに明らかになっている。守屋容疑者はこれまでに、次官就任後に限って支払っていなかったことを認める供述をしていたが、実際は接待が始まった当初から山田洋行側の全額負担だった疑いが強まった。
関係者によると、宮崎容疑者は「最初から、守屋夫妻からゴルフ代金をもらったことはなかった」と周囲に対して説明。妻の幸子容疑者(56)と2人分のプレー代全額を、山田洋行に負担させていたことを認めたという。
守屋容疑者は10月29日に衆院テロ防止特別委員会で行われた証人喚問で、約11年前からのゴルフ接待を認めたが、「(宮崎容疑者から)『われわれ社員は1万円でできるから、あなたも1万円でいい』と言われ、1万円を出した」と証言していた。
また、宮崎容疑者から守屋容疑者側へ提供された資金計約400万円について、両容疑者が「資金提供は融資だったことにしよう」と口裏合わせをしていたことが3日、関係者の話で分かった。東京地検特捜部の調べに、宮崎容疑者が「守屋容疑者側から金額を指定して要求された」と、説明していることも新たに判明。特捜部は資金提供を賄賂とみて調べているもよう。
関係者によると、約400万円は、平成16年に宮崎容疑者が「守屋氏の妻の親族会社の運転資金として必要」と要請を受け、妻の幸子容疑者(56)の口座に計約200万円を送金。18年には「二女の留学費用」として、残り百数十万円を二女の口座に振り込んだ。
宮崎容疑者側は、特捜部の捜査が始まっていた今年8月、資金の振込先を別人の名前に偽装して、入金記録を特捜部に任意提出。しかし、特捜部に偽装工作を見抜かれると、守屋容疑者と話し合い、「特捜部には、資金提供は融資だったと説明しよう」と口裏を合わせたという。