
vol.337
プーチン大統領が後継者にメドベージェフ氏指名
ロシアのプーチン大統領は10日、来年3月に予定される大統領選挙の候補者としてドミトリー・メドベージェフ第1副首相(42)を支持すると表明した。この事実上の後継指名により、大統領選ではメドベージェフ氏が当選する公算がきわめて大きくなった。
大統領与党「統一ロシア」と左派官製与党「公正なロシア」など4政党の代表者が同日、大統領と会談してメドベージェフ氏を大統領選の統一候補とする考えを伝達、プーチン大統領も「メドベージェフ氏とは17年間以上、近くで働いてきた。この提案を全面的に支持する」と同意した。
メドベージェフ氏は、「シロビキ」と呼ばれる武力・特務系省庁出身者が幅をきかせる政権内にあって、大統領と同じサンクトペテルブルク出身の「サンクトペテルブルク派」もしくは「市場経済派」と言われる派閥を代表する。2005年から第1副首相として住宅や医療問題など社会分野を担当し、主に軍事や外交を担うシロビキ派のセルゲイ・イワノフ第1副首相とともに有力後継候補とみられてきた。ロシア国営天然ガス独占企業体「ガスプロム」の会長も兼任し、エネルギー・資源分野に支持基盤を持つ。
そのメドベージェフ氏は11日、国営ロシア・テレビのニュース番組で演説し、これまでのロシアの発展と安定がプーチン大統領の功績であることを強調したうえで、「来年の大統領選挙に出馬することに同意したい。一方、プーチン氏には、新大統領選出後、ロシア政府の指導者に就任することを全面的に同意してほしい」と述べた。
メドベージェフ氏は、プーチン氏が描いている政策を今後とも実現していくためには、同氏自身がロシア政府の中枢に留任することが「極めて重要なことである」と重ね重ね強調した。
プーチン氏は、先の下院選挙で大勝して9割近くのプーチン派議席を獲得し、事実上の一党独裁体制を実現。さらに、来春の退陣後に強大な権威を持つ新たな「首相」に就任すれば、議会と政府から来春に誕生したばかりの「弱い後継大統領」を「監視」でき、実権を握ることになる。