
vol.340
守屋前次官を「偽証」で告発へ
証人喚問でうその証言をしたとして、衆院テロ防止特別委員会は9日、収賄罪で起訴された前防衛事務次官、守屋武昌被告(63)を議院証言法違反(偽証)の罪で最高検に告発する方針を固めた。
10日の同特別委理事会で具体的な告発内容を詰め、15日の同特別委で全会一致で議決する。
守屋被告は昨年10月29日に同特別委で行われた証人喚問で、防衛専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸被告から現金を受け取った事実について「一切ない」と否定。しかし、わいろとして現金約363万円を受け取った収賄罪で東京地検特捜部に9日、起訴された。
同特別委で審議された新テロ対策特別措置法案が今国会で成立する見通しとなったことを受け、深谷隆司委員長が「国会の権威を軽んじたことは見過ごせない」として与野党理事と非公式に連絡をとり、告発に向け意見集約を図った。
議院証言法は、委員会などの喚問に応じた証人が虚偽の陳述をした場合に「告発しなければならない」(8条)と規定、「3カ月以上10年以下の懲役に処する」(6条)としている。告発には当該委員会の出席委員の3分の2以上での議決が必要となる。
秋山氏資金提供疑惑「一切ない」と否定
守屋前防衛事務次官の汚職事件などに関連し、参院外交防衛委員会(北沢俊美委員長)は8日、東京地検特捜部が関連先として家宅捜索した社団法人「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀専務理事を参考人招致。防衛専門商社「山田洋行」からの計約1億3000万円の資金提供疑惑について、秋山氏は「一切ない」と全面否定。秋山氏関係の米国法人が山田洋行からコンサルタント料を受け取っていたことは認めた。
関係者によると、旧防衛庁(現防衛省)が発注した福岡県苅田町の遺棄毒ガス弾処理事業をめぐり、山田洋行元専務の宮崎元伸被告が特捜部の調べに「秋山氏に1億円支払った」と供述していることが判明している。この点について秋山氏は「一切ない」と否定した。
同協会が平成15年2月に同事業の調査業務を受注した経緯は、「防衛庁からの要望で入札に参加した」と説明した。
民主党の山岡賢次国対委員長は参考人招致後、国会内で記者団に対し、秋山氏が防衛専門商社「山田洋行」からの資金提供疑惑などを否定したことについて「政治家や一般国民の感覚からして明らかにおかしい。疑惑は一層深まった」と指摘。18日召集の通常国会で秋山氏の証人喚問を求める考えを示した。
山岡氏は、秋山氏について「軍事産業のブローカー活動をしている。そういう存在が公然とあり、政治家がからんでいることが明るみに出てきている」と指摘、防衛省疑惑を引き続き追及する考えを示した。