
vol.341
サブプライムの損失が12兆円規模に メリルにみずほが1300億円を出資
米銀大手シティグループが15日、サブプライム(高金利型)住宅ローン関連の追加損失と処理策を盛り込んだ2007年10〜12月期決算を発表し、注目を集める米金融機関の07年第4四半期決算発表が本番を迎えた。市場関係者の間には、大手金融機関の追加損失は事前予想を大きく上回るとの見方が支配的で、金融市場の動揺が続きそうだ。
シティは同日、第4四半期の純損失が、サブプライム関連や消費者ローンを中心に、98億3000万ドルに達したと発表した。
ダウ・ジョーンズ通信が15日、米証券ゴールドマンサックスの試算を基に報じたところによるとシティとJPモルガン・チェース、メリルリンチの米金融機関3社が今回の07年第4四半期決算で発表するサブプライム関連の損失は、市場予測を大きく上回る336億ドルとなり、前四半期以来の累計額は、1121億ドル(約12兆1000億円)と、12兆円規模に膨らむ見通しだ。
株式市場関係者は、今回の第4四半期決算発表で、金融機関のサブプライム関連損失が一掃されるとの期待をかけていたが、金融市場安定には、なお時間がかかる可能性も指摘されている。
みずほがメリルを支援
みずほコーポレート銀行(CB)は15日、米証券大手メリルリンチに12億ドル(約1300億円)を出資すると発表した。メリルは同日、総額66億ドル(約7100億円)の出資を受け入れると発表。みずほは米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題で損失が膨らんだメリルの増資引き受け要請に応じる。邦銀がサブプライム問題で米欧の金融機関を資本支援するのは初めて。海外事業の強化を目指すみずほグループは今回の出資を機に、メリルとの関係を深め、米国での投資銀行業務の拡充につなげたい意向だ。
メリルは米国以外の金融機関や政府系ファンドに出資を要請しており増資額は全体で7000億円規模に膨らんだ。みずほは月内にも優先株を引き受け、資本支援に踏み切る。
メリルは昨秋、サブプライムローン関連で約9000億円の損失を計上し、オニール前会長兼最高経営責任者(CEO)が引責辞任した。昨年末にシンガポールの政府系投資ファンドなどからの約7000億円の出資受け入れを発表したが、今月17日に2007年10〜12月期決算発表を控え、第2弾となる資本増強策を検討していた。
(ビジネスアイ)