
vol.341
増税しないと黒字にならない
内閣府と財務省は15日、平成23年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化に向けた試算を、それぞれ自民党に提出した。いずれも足元の景気動向や20年度予算案に盛り込んだ施策を前提に、財政健全化の道筋を示した。だが、両試算とも、増税なしには23年度の黒字化達成は困難な見通しとなり、政府・与党で増税論議に拍車がかかりそうだ。
試算は、経済財政の中期方針を示す「日本経済の進路と戦略」に添える参考資料で、最近の経済情勢を踏まえて見直したもの。
試算では、最も歳出削減の進むケースは23年度名目成長率を昨年8月の試算より0.4ポイント下回る3.3%。成長鈍化で税収は伸び悩み、国と地方の基礎的財政収支は国内総生産(GDP)比で0.1%の赤字見通しだ。昨年8月時点では、わずかな黒字の見通しだったが、景気の停滞が財政再建に大きな影響を与えることを示している。
政府・与党の一部に早期の増税を求める声がくすぶっている。