
vol.342
ねんきん特別便103万人に再送付
年金記録の確認を促す「ねんきん特別便」が分かりづらいとの批判を受けて、舛添要一厚生労働相は22日、加入履歴欄をチェックする見本と、「記録漏れの可能性が高い」との注意書きを同封することで対応する考えを明らかにした。これらの修正した内容をすでに特別便を発送した73万人に加え、先週発送の30万人にも改めて送るため、再送付分は計103万人分になる。
同封する見本は、いわば加入履歴欄の説明書。見本として示す加入履歴欄の空白部分に赤字などで「記録漏れになっている可能性が高い」などと記す。「記録漏れが分かるような情報を記載すべきだ」といった指摘も出ていたが、書式の変更は見送られた。
一方、社会保険庁は、特別便で「記録訂正の必要がない」と回答してきた人のうち、誰のものか分からなくなっている約5000万件とオンライン記録とに重複期間がないなど、記録に結びつく可能性が極めて高いケースについては、社保庁側から電話連絡をとって、記録訂正につながるヒントを伝える方針を明らかにした。
もっとも、書式や相談態勢を見直す方針を明らかにしたものの、見直しの内容は限定的。大幅な見直しを行うと特別便のプログラムの組み替えが必要となり、政権公約となっている3月までの特別便送付のスケジュールが大きくずれ込むことになるためだ。こうした泥縄的対応には野党だけではなく与党からも批判が出ている。
特別便の見直し策として舛添要一厚生労働相は「見本と注意書きの送付」を打ち出したが、相変わらず特別便に記録漏れ期間は明示されず、記録訂正につながるかは不透明。しかも、見本と注意書きの印刷代や郵送料など新たな財政負担は社保庁の試算で最大1億7200万円となる見通し。
社保庁のドタバタぶりに危機感を抱いた自民党は22日、年金行政改革議員連盟(会長・中川秀直元幹事長)を立ち上げ、舛添氏に特別便を抜本的に見直すことなどを申し入れた。舛添氏も諮問委員会をただちに設立したが、議連が求めた記録漏れ期間を特別便に明示することについては拒否した格好。また、諮問委員会のメンバーには、総務省の年金業務・社会保険庁監視等委員会との重複委員が2人おり、「公正性に問題がある」との指摘が早くも出ている。